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傷つくこともできない

　今週も、知らない男とホテルに行ってしまった。次に用事があって、あまり時間がなかったので、わたしが相手のものを手と口でするだけだった。上手だねっていっぱい褒めてくれたけれど、抱きしめてもらえないまま服を着させられてしまって、結局さみしいままだった。

　わたしは、何を求めているのだろう。
　どうしてさみしいときも、そうでないときも、男の人の身体を必要としてしまうのだろう。
　わたしは汚くて、不潔で、卑劣な人間だ。アバズレだ。
　きっと、精神的に支えてくれる人ができても、わたしは男遊びをやめられない。純粋に楽しいから。傷ついてなんかいないから。傷つくこともできないほど、わたしは汚らわしい人間なのだ。

　大学の友だちひとりに、知らない男の人とホテルに行ってしまう、と打ち明けてしまった。わたしの手を握って、その子は泣いた。つられてわたしも、このことに関しては初めて泣いてしまった。どうして泣いたのかは、今でも分からない。　
　その子はカウンセラーのゼミの学生でもあって、「私にできることなら何でもするから使ってね」とまで言ってくれた。もちろん、「使っ」たりはしないけれど、その言葉がありがたかった。
　わたしはもう十分、環境には恵まれている。それなのに、まっすぐに生きられないのは、すべてわたしが悪いから。でも、こういうふうに言うことも、自責に走って問題から目を逸らしていることになるのかな。

　ぼんやりと疲れた。ただゆるやかに眠りたい。


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