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地元、宮城県に不満噴出 国道398号連休中も冬季閉鎖

 観光の重要路線、国道398号(宮城県栗原市花山−秋田県湯沢市皆瀬)の冬季閉鎖解除をゴールデンウイーク明けに先送りした宮城県の判断について、地元の自治体、観光関係者に2日、不満の声が渦巻いた。佐藤勇栗原市長は、早期解除に向けて前向きな姿勢を示さない宮城県に抗議した。

 花山観光物産協会の佐藤倫治会長(61)は「地域への打撃は計り知れない。2度の震災を乗り越え、5日には鉄砲まつりも控えていた。悔しい」と憤る。
 道路を管理する宮城県北部土木事務所栗原地域事務所の橋本喜次所長は2日、佐藤勇市長を落雪の危険個所に案内し「少しずつ雪がせり出しており、落ちないとは言えない」と説明した。
 これまでの県の確認作業は道路からの目視と写真撮影程度。この日、委託業者が上部の積雪を初めて測った。安全性や予算を理由に、雪庇(せっぴ)の払い落としもしていない。一連の県の対応に、佐藤市長は「結論ありきを疑わせる。ぎりぎりまで努力し状況判断したとは思えない」と批判した。
 一方、秋田県雄勝地域振興局は「雪崩の危険個所はチェックし、日中は片側通行、夜間は通行止めにして開通させる準備はできている」と言う。
 398号の閉鎖期間の短縮と通年通行は栗原、湯沢両市の悲願で、毎年のように両県に改良を要望している。
 佐藤市長は「対策を講じてこなかった県の怠慢が、今回の問題の根底にある」と指摘。湯沢市の阿部賢一副市長は「防雪柵など最低限の対策を講じてほしい」と訴える。
 橋本所長は「全線を調査し、雪崩よけの防護施設を増設するなど、工法を検討し予算要望したい」と説明した。


2012年05月03日木曜日


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