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屋外活動制限を解除 郡山

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 東京電力福島第一原発事故の影響を考慮して昨年5月から小中学校での屋外活動時間を1日3時間以内にしてきた郡山市教委は、新年度から制限を解除した。始業式が行われた6日、市内の中学校では生徒がグラウンドで部活動に励む姿が見られた。
 制限時間解除は、他の市町村に先駆けて学校校庭の表土除去を進め、空間放射線量は平均で毎時0・2マイクロシーベルトに低下したことなどを受けての措置。運動会や中体連など屋外活動の長い日があるときは、週単位で時間を調整して対応する。
 市教委の担当者は「学校によって差はあるが放射線量は大幅に下がった。運動できないストレスをなくすとともに、避難した子どもたちが戻るきっかけになってほしい」と期待している。
 制限の解除で、運動会を例年通り5月に屋外で実施する小学校は大幅に増える見通しだ。昨年9月に屋外で運動会を開いた芳賀小は今年は例年通り5月に開催する予定で、学校関係者は「春にできて、ほっとしている」と話す。
 一方、比較的線量が高い地域の小学校では、今年も屋内施設での運動会を行う予定。ある小学校の校長によると、多くの保護者が周辺の線量を気にしており、屋外での運動会は見送る方針という。同校に長女を通わせる40代の母親は「正直まだ不安はある。ただ参加せず見学ばかりになると成績にも響くのでは」と懸念する。
 市教委は、運動をするしないで子どもたちの間に差別が生まれないよう、細かく気を配るように促すとしている。
 郡山市教委と同様に南相馬市教委も今月から屋外活動の制限を解除した。このほか、二本松市教委も解除を検討している。

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このページは、東日本大震災の2012年4月22日の記事です。

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