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マリ 反政府勢力が世界遺産を破壊
5月6日 13時36分

マリ 反政府勢力が世界遺産を破壊
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西アフリカのマリでは、反政府武装勢力の一部が世界遺産にも登録されている北部のイスラム教の指導者の墓を破壊し、住民の間に反発が広がっています。

地元の当局者などによりますと、5日、マリ北部のトンブクトゥで、反政府武装勢力の一部が、16世紀のイスラム教の指導者シディ・アマルの墓に火を放つなどして破壊しました。トンブクトゥには、15世紀から16世紀にかけて栄えたイスラム文化を象徴するモスクや宗教指導者の墓が数多く残されており、1988年に一帯の遺跡がユネスコの世界文化遺産に登録されています。
反政府武装勢力は国際テロ組織アルカイダとつながりがあるグループで、偶像崇拝を禁止するイスラム教の教えを厳格に捉え、地元で崇拝の対象となっていた墓を破壊したものとみられています。住民の間では武装勢力に対する反発が広がっており、一部の若者らが報復の準備を進めているとも伝えられています。
マリ北部では、分離独立を求める武装勢力にリビアのカダフィ政権の崩壊に伴い帰国した大勢のよう兵が合流し、主要な都市を次々に制圧しており、混乱が続いています。このため、ユネスコは、先月、トンブクトゥなどの世界遺産が被害を受けるおそれがあるとして懸念を表明していました。

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