元KBCディレクター逮捕 爆発物作り、郵送した容疑元社員の逮捕について記者会見する九州朝日放送の前原寛成取締役広報担当=29日夜、福岡市中央区 福岡県警は29日、手製爆弾入りの封筒を職場関係者の男性(49)あてに郵送したとして、火薬類取締法と爆発物取締罰則、郵便法に違反した疑いで九州朝日放送(KBC、福岡市)の元ディレクター永井譲容疑者(44)を逮捕した。県警によると、「知らない」と容疑を否認している。 逮捕容疑は3月上旬、許可なく火薬を作った上で、くぎなどと火薬を入れた瓶をリード線で起爆装置につないだ爆発物を製造し、福岡市内に住んでいた男性あてに投函した疑い。 県警によると、爆発物は鑑定の結果、磁石との間の絶縁材料を引き抜くと10秒後に起爆する仕掛けで、殺傷能力があると判明。火薬などの材料はインターネットなどで購入していたという。 男性は既に引っ越していたため、爆発物はあて先不明で配達されなかった。福岡市の早良郵便局が3月10日、不審物として県警に連絡した。 KBCによると、病欠中だった永井容疑者は同13日に「資格を取るための大学に合格した」と報告後、同月末に依願退職した。男性は同社が業務委託契約していた技術担当者で、2001年に永井容疑者と朝の情報番組を担当した際、中継の段取りや調整をめぐり叱責したことがあった。永井容疑者はその後、体調を崩し8年間、入退院を繰り返していたという。 記者会見したKBCの前原寛成取締役広報担当は「逮捕の報に驚き、重く受け止めている」と話した。 【共同通信】
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