原発稼働ゼロ:頼みの火力発電老朽化 急停止で停電の恐れ

毎日新聞 2012年05月06日 08時38分(最終更新 05月06日 09時13分)

原発ゼロの場合の8月の電力需給見通し※各社試算。▼はマイナス。需要は10年並みの猛暑となる場合のピーク需要を想定
原発ゼロの場合の8月の電力需給見通し※各社試算。▼はマイナス。需要は10年並みの猛暑となる場合のピーク需要を想定

 事故を起こした東京電力福島第1原発。1〜4号機は先月19日付で法的に廃止となった。東電は原子炉格納容器や使用済み核燃料プールの内部状況の把握に力を入れているが、様子が明らかになるほど、廃炉への道は厳しさが際立つ。

 3月末、2号機格納容器に内視鏡が入った。東電は深さ3〜4メートルの水がたまっていると予想したが、実際の水位は60センチ。格納容器下部につながる圧力抑制室に穴がある可能性が高まった。4月には圧力抑制室を収納する部屋に遠隔操作ロボットを投入。漏水箇所を探したが確認できなかった。政府・東電は格納容器全体を水で満たす作業を14年度に始める計画だが、漏水箇所をふさがなければ難しい。4号機のプールには3月、水中カメラが入り、核燃料の上に積み重なるがれきや金属板を確認した。

 原子炉冷却のための注水で生じる汚染水の処理の問題も残る。1〜4号機の建屋地下には計約9万8000立方メートルの高濃度汚染水がたまっている。たまり水は放射性物質を一部除去して冷却に再利用しているが、処理済みの汚染水を貯蔵する仮設タンクは建設分も含め約20万立方メートルで、今秋までに満杯になる。

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