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復興への足枷

2012年03月15日
 宮城県石巻市の大川小学校の児童多数が東日本大震災の津波の犠牲となったが、ここから見えてきたことがある。
 亀山紘市長が、親族の問いかけに対して「自然災害の宿命」と答えたことが、取材中のNHKによって、クローズアップ現代で取り上げられ、波紋を広げた。
 石巻市議会でも、この発言の真意を問う声が上がったが、かばった議員がいる。
 大方が舌禍と評する中にあって、わざわざ、議場で茶番を演じたのは、共産党の議員だった。
 これが意味するところは何か。
 共産党のホームページには、共産党が与党の自治体が一覧になっている。
 「共産党が与党の自治体」でグーグル検索すると、上位に表示される。
 石巻市は、その中に堂々、名を連ねている。
 すなわち、石巻市は全国3,232自治体の中で、わずかに62しかない共産党市政の一つであると言っているのだ。
 このことこそが、石巻の復興にとって最大のマイナスであることを市民はしっかりと認識すべきだ。
 共産党与党の看板が石巻の復興にいかに悪影響を及ぼしているか。このままいけば、復興予算の多くは、他の被災自治体に流れ、最大の被災地である石巻への配分は、わずかにとどまることになるだろう。
 石巻市が最大の被災地として日本中の注目を集めつつも、他より復興が立ち遅れているのは、中央省庁から、共産党が政権与党の自治体とみられているため、官僚から相手にされていないからにほかならない。
 先ごろ、宮城県の村井知事は、平野復興大臣に対して復興交付金が少ない上に使い勝手が悪いと申し入れた。しかし、宮城県への配分が少ないのには訳がある。平野復興大臣は岩手県選出の民主党議員である。これに対して宮城県の村井知事は自民党、すなわち野党である。しかも、宮城県選出の安住淳財務大臣は与党民主党だが、岩手の小沢一郎とは派閥を異にする。
 それに追い打ちをかけて、石巻市が共産党与党市政ともなれば、石巻が復興の日の目をみるわけがない。
 これこそが、最大の被災地でありながら石巻が他に比べて一番後れを取っている理由の一つである。
 だが、このことは、市民の責任でもある。先の県議選では村井知事の応援団でもある自民党県連役員の佐々木喜蔵と与党民主党の加賀剛を落選させ、選挙直前まで支援物資をばらまいた共産党を当選させた。
 支援物資に騙され、共産党を県政に送りこんだのだから、村井知事がどう思うかは推して知るべし。今後4年間、石巻市民は、それなりの覚悟が必要ということだ。
 本来であれば、何が何でも阻止せねばならないが、共産党の手段は巧妙である。あの災害の中にあって、物資を配られたら、誰もが、魔物も神仏と見誤るだろう。共産党は、今回の震災を巧みに利用した。
 しかし、今後は注意が必要だ。ここにきて、様々な調査から、被災者の心労が明らかになってきたが、通常の精神状態ではないからこそ、用心しなければならない。今、眼を覚まさなければ、石巻は復興どころか、早晩、生活保護受給者や日雇労働者が暮らす吹き溜まりとなることだろう。そうやって、どんどん負の連鎖が拡大していくことになる。
 それにつけても、失言に気を病む市長の心のすきに言葉巧みに取り入る手口は巧妙というほかない。最近の芸能ニュースで言えば、オセロの中島につきまとっていた霊媒師といったところか。
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