ライフ国際的にも厳しいはずが…食品中の放射性物質、国と民間「二重基準」広がる +(1/3ページ)(2012.5.6 01:18

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国際的にも厳しいはずが…食品中の放射性物質、国と民間「二重基準」広がる 

2012.5.6 01:18 (1/3ページ)

 食品中の放射性物質についての新基準値が施行されてから1カ月あまり。しかし、一部のスーパーや自治体などは「少しでもゼロに近く」という消費者のニーズに応じ、新基準値より厳しい数値を独自運用している。農林水産省は、国の基準を守るよう求める通知を出しているが、国の基準を満たしても取引を断られる生産者は“二重の基準”に苦しめられている。

 ■「極めて安全」

 「いろいろな基準があると、消費者はどの水準が安全なのか分からなくなる。問題がない農水産物を生産者が出荷できないということにもなりかねない」

 4月20日、スーパーや食品メーカー、外食産業など270団体に対し、食品検査を行う場合は新基準値に基づき判断するよう要望する通知を出した農水省の担当者は現状に懸念を示す。

 通知の背景にあるのは、新基準値が国際的に見て極めて厳しいという点だ。

 食品の国際規格を決めるコーデックス委員会やEU、米国の放射性セシウムの基準値は一般食品で1キロ当たり1000ベクレル台となっている。

 実は年間被曝(ひばく)の許容上限はコーデックス、EUとも日本と同じ1ミリシーベルト。それでも日本の基準値が厳しいのは、全食品で放射能汚染している割合を、日本は50%と設定しているのに対し、コーデックスとEUは10%としていることが大きい。

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