第零話 序章
この世界は変わっている
なんせ、「魔法」があって、「科学」があるからだ
そんでもって、魔王みたいなラスボスがなぜかいない
そのかわり、あるものが存在している
「天使」「悪魔」「精霊」「魔物」
代表的なのが、この4つだ
他にもいろんな種類の生物が、この世界にはある
そんな、変わった世界の、変わった奴の、孤独な物語
俺の家族は凄い
何がって? それは生まれつきの才能が、だ
父親はこの大陸では知らない人がいないほど有名な騎士だ
母親は魔法において敵うものがいないと言われる程の魔法使いだ
その間に俺と姉さんは生まれた
もちろん二人とも才能のある子だと思われていた
だが、運命とは残酷なものだと思う
そう、姉さんだけ才能があり、弟の俺にはなかった
姉さんは両親の、「剣」と「魔法」の才能を授かった
つまり、親の能力を全て受け継いだって訳だ
幼少の頃から姉さんはその才能を開花していった
まさしく、完璧な人って事
そして、俺は「劣等品」としてのレッテルを貼られた
両親からは失望され、姉さん。いや、ネリスからは見下された
周りからも馬鹿にされ、俺は思った
俺は孤独だ。だからこそ常に一人であるべきだと
そして俺は、一人になる事を選んだ
常に一人で行動し、物事を解決する
ネリスが周囲の人々の憧れとなり、俺は周囲の人々から白い目で見られた
なんせ、完璧な姉の弟は、劣等品なのだから比較されるのも無理はない
剣でも、魔法でも、常に俺は劣っていた
努力しても、なんの意味にもならなかった
ネリスと共通なのは、漆黒の髪に容姿が良い事、それだけだ
そして、今日もこの「ルーオブ剣魔術育成学校」の一日が始まろうとしていた
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