菅前首相:浜岡運転停止要請から1年 単独インタビュー
毎日新聞 2012年05月05日 11時24分
◆福島第1原発の事故を経験して2カ月目ぐらいだった。一番厳しい時には、場合によっては首都圏まで避難が必要になるという背筋が寒くなるような思いをした。もし浜岡で同じことが起きれば、東京、大阪の太平洋ベルト地帯で新幹線も高速道路もすぐ近くにあり、その影響は福島より大きくなるという認識はあった。
−−具体的にシミュレーションはしていたのか。
◆どういう展開になるか、分からなかった。ただ、例えば福島の場合に立ち入り禁止の警戒区域となった20キロ圏を浜岡原発に当てはめてみると、日本の大動脈である東名も新幹線も引っかかる。経済的な面もあるし、住んでいる人も多い。
−−中部電は「原子力安全・保安院の評価・確認を得たときは、浜岡原発の全号機の運転が再開できることを確認したい」と確認事項を経産相との間で交わしている。政府が再稼働を保証するという議論はあったのか。