心意混元24式

4月になってから忙しくて更新が滞りました。まあ、マイペースで行きます。

このところ、心意混元24式を覚えようとしています。

中国で出ている馬広禄さんのDVDをまず見たのですが、なかなか難しい・・

そこで、日本の自然身法研究会で出ている出口衆太郎さんのDVDを知って取り寄せたところ、これはすごくわかりやすい。これで、だいぶ覚えられる自信がつきました。

心意混元についてはまた書く予定です。もしかすると、楊式にかわって私のメインとなるかもしれませんね。

わりと体力がなくてもできるし気の流れがわかりやすいのです。

中国語のススメ

中国語がだいたい読めるようになってからすごく世界が広がりましたね。日本語の情報は太極拳や気の世界に関してはとても限られているとよくわかります。

漢字なので、何も中国語を習わなくても何となくわかるような気もしますが、やはり、いちおう初級文法はやっておいた方がいいです。

たとえば「見る」は「看」です。「見」は「会う」という意味になります。

看という動詞でも、看了・看着・看過・看看・看一看・看一下とか表現のバリエーションがありますし、

あとは、可以・能・在・如果などというような「つなぎのことば」を覚えることです。これで相当わかるようになります。

覚えることは多くないですので、やると得をします。投資効果のあることだと思います。

最後に、「手書き認識機能付き電子辞書」です。これが絶対の武器です。

紙の辞書や手書き機能のない電子辞書は買っても損をします。それだと中国語は辞書を引くのに手間がかかりすぎて結局引かず、わからないままに終わります。手書き認識機能は中国語学習に革命を起こします。

機種はカシオのもので決まりですね。

汪永泉のことば

また、かなりみっちりと、『汪永泉授楊式太極拳語録及拳照』の語録を読み込みました。

私は養生目的ですが、太極拳の攻撃はどのようになされるのかもかなり原理として理解できました。

一般にはかなり単純に、「気」のすごいパワーを相手に向けて発射して吹っ飛ばす、みたいに思われていますが、決してそういうものではないんですね。

太極拳の練習は「無」の境地に至ることを目的とする・・・と何回も言われています。

盘架子,无论是养生还是技击练法,都要追求一种 “无”的境界。要什么都没有,思想上不追求什么。只是松,散,圆,没有目标,没有对象。毫无迎敌之意。练得什么都没有,“全身透空”,“周身合适”。

盘架子时不能想着,做着这是棚,这是捋,这是挤,这是按,棚怎样变成捋……。盘架子只要求松散着,空,虚,散。

何もなくなること、「全身透空」です。そして、やってることはこれはポンだ、これはリーだ、などと考えずに、ひたすらゆるめて、空になるようにしろと言っています。(p.13)

 

楊式太極拳のDVD

きょうは内功についてのネタがないので、套路の学習ソフトなどについて書きます。

楊式太極拳の套路は、24式ができる人には比較的速く覚えられます。

微妙な違いがありますが、特に足を運ぶときの体重移動のしかたが異なります。ですのでそれについての説明に特に注意をしておくとよいです。

テキストとしては昔出ていた、笠尾恭二さんの『太極拳技法』という本に出ていますね。これは傅鍾文による古典的テキストの訳が入っています。この傅鍾文テキストの訳はいろんな太極拳の団体で手に入ったりします。

中国語ではこの前あげた『楊式太極拳真傳』がテキストとして適当と思います。

学習ソフトですが、いま、中国でよく売ってるのは、黎慧琳『楊式太極拳傳統85式拳』のDVDでしょう。

あと、楊振鐸による三枚組のDVD『楊氏太極拳』(上中下)です。この人は楊澄甫の息子ですね。85ではなくて百三式になってますが、数え方が違うだけで型はほとんど同じです。

それから、張福華『楊式太極拳85式』というDVD(2枚組)もあります。

以上のものには中文字幕があります。

あと、解説がすごく詳しいのが、傅清泉の『嫡傳楊式太極拳教練法』で、DVD4枚組です。ただ、中文字幕は残念ながらありません。

当然ながらDVDの枚数が多いほど詳しいです。ただ字幕がないと理解度が下がるというのはありますが(もちろん見る人の中国語力によって変わります)。

それと、私は李正の『楊式太極拳傳統套路八十五式』という5枚組のVCDがすごく役立ったんですね。攻防意義も説明してくれますし、いろんな角度から動作を繰り返して見せます。ただこのVCDは入手不可能で、かわりにDVDが出ているんですが長さ的に解説は切り詰められている可能性はありますね(私は買っていませんが)。李正さんのは「伝統楊式」と書いてあるやつでないとだめで、「大架」となっているのはまた別の府内派という型のものです。

同じ楊式と言ってもそれぞれ風格が違うので、何種類かそろえてもいいと思います。型自体が微妙に違っていることもありますが、それは、楊澄甫自身が少しずつ型を変えていったので、どの時期のものを学んだかによって違いが出てくるんだそうです。(たとえば最後の方の十字腿はもとは擺蓮だったんですね。ここで擺蓮をやる人を何人か見たことがあります)

それから太極拳ビデオ界では有名な李徳印さんも「伝統楊式81式」というのを出してますが、これは上にあげたものの型とは大きく異なり、国家規定の88式にとても近いものです。というか、もともと李家に伝わっているのがこういう型で、それをもとにして24式や88式が作られたのかもしれません。

それと、中国ならではですが、ネット上にいろいろな教学ビデオが丸ごとアップされていたりします。今は手に入らないものも多くはそれで見られますね。

 

中国アマゾンへ行く前に

ここの記事を呼んで中国アマゾンで注文をしようと思った人・・・がいるのかどうかわかりませんが、万が一、そういう人がいましたら、ちょっと待ってください。

一緒にこちらも買いましょう。劉金印整理『汪永泉授楊式太極拳語録及拳照』

これは、汪永泉が弟子に与えた言葉を集めた語録です。これは絶対のお勧め。実践的なヒントが山のようにあります。買うべし!

 

 

楊式の勁についての本

最近、ろくに仕事もせずに太極拳の本を読みふけっておりますね(^^ゞ

いろいろまとめ買いをしましたが、すべてが参考になる本ばかりというわけではありません。原理ばかり書いてあって実際にどうやって練習するかが何も書いてない本もあったり、また、言葉や内容がむずかしすぎて今の私にはさっぱりわからないものもあります。ですので、太極内功で参考になる本が中国には山ほどある、というわけでもないです。役に立つのは数冊ですね。

とりあえず汪永泉と魏樹人のそれぞれ第一部をよく読んでから解守徳の本に行くというコースは悪くなかったと思います。

日本語では正直言うとこの前紹介したブログ以上に読む価値のある本はあまり出ていないです。ただ今は古本のみですが『太極拳理論の要諦』という本は特に「ゆるめる(鬆)」の練習方法が細かく書いてあって参考になります。

あと楊式の套路で練習する人には、趙斌・趙幼斌・路迪民による『楊式太極拳真傳』がお勧めです。これは傅鍾文の85式の型の解説に、それぞれ勁の使い方の説明がついています。

あと85式では『楊式太極拳述真』にもそういう解説がつけられているんですが、こちらはかなり高度なので、『真傳』の方が入りやすいと思います。

この情報は、24式をやるときにもある程度使えるでしょう。

それと魏樹人の『楊式太極拳術述真』には、楊式22式という套路に詳細な勁の説明があります。が、この22式という套路はほとんど知られてないですね。この22式の勁の動きをCGで表した動画がネットで見られて、いかにも興味津々なのですが、この套路自体を覚えるのがかなり大変そうです。標準の85式でやってくれたらもっとよかったんですが。

あと魏樹人には37式という套路でそういう解説をした本もあります。この套路もネットで見られますが、覚えるのは難しいでしょうね。でもこの本はいろいろイメージを提示していて面白いのです。たとえば「攬雀尾」ではなんとキジを抱いているイメージがのっているんですね。動きは違いますが型自体は同じものなので、ある程度参考になるでしょう。

「太極内功心法」読了

ついに解守徳の『太極内功心法』を読み終わりました。いやはや、時間がかかりましたが中国語で読み通しましたよ。それだけ興味深い内容でしたね。ここまでレベルの高い情報には日本語ではなかなかお目にかかれませんので・・ でも講義を本にしたものらしいので、あまり難しい言葉も少なくなんとか読めました。

この本は、汪永泉や魏樹人の本に書いてあるようなことは当然みんな知ってるものとして前提としてますね。中国語としては難しくないんですが、時々古典中国語(漢文)の引用が入ったりしますし、内容的に私ではよく理解できないこともあったと思います。

付属にCD-ROMがついてますが私のディスクに問題があるらしく再生エラーになります。でもまあ、このCD-ROMは 56.com という中国の動画サイトにまるごと出ていますから見るのに問題はないですが(もちろん出版社が出しているのではなく、違法アップロードですよ。中国ではそういうことは無法状態なので)。

著者は、香港で太極内功のスクールをやってるようです。二年くらい通うと、気を武術的に使えるようになるみたいですね。

そういう太極内功の話に、大ホールを埋める満座の聴衆ですから、中国での太極拳の広がりというのはすごいのですね。

太極拳のめざしている途方もない深みとか、気の運行についての精妙な技術など、太極拳の世界を理解するにはいい書物だったと思います。

そこで、私が理解したことを少しまとめてみますと・・

太極拳は元来、気を武術的に使うことを目的とします(ただ、武術的目的なしに養生としてやることも可能ですが)。

武術的に気を使うことは、養生目的で気を動かすのとは比較にならないくらいの高度な、気への感度、気を扱う技量が求められるのです。(なお、ここではわかりやすくするために「気を動かす」などと表現していますが、厳密に言えば精神や意念のことも言わねばなりません)

よく、太極拳って気を感じながら気持ちよく動いていればいいんだみたいな理解がありますが、それはまったく違います。もちろん健康のためにやるならそれでもいいんですが、そのやり方は、それ以上に進歩することがありません。

上達したいなら、動きはきわめて正確にする必要があります。

なぜなら、動きのラインが少しでもずれると、気の流れや質も変わってしまうからです。

べつの言い方をすれば、そういう気レベルの微妙な狂いを感じ取れる力がなければ、武術的に気を使えることはありえないわけです。

ですので、気レベルがわからないうちは、とにかく動作の正確さを徹底してマスターすることが必要なのです。

つまり、気で気持ちよくなればいいという気功であれば、動作は「だいたい」でもいいのですが、太極拳は、武術的に使えるくらいのものすごい高度な気への感度、気の運用能力が必要とされます。つまり普通の気功とはまったく要求レベルが違うのです。それはこの『太極内功心法』を読んでわかったんですが、そもそも人類にはこういうことが可能なのかとびっくりするくらいのレベルなのです。一般人からすれば超能力の一種とも見えるものですが、それは人間の潜在能力としてあって、トレーニングすればできるようになるということなのです。 (注:気功でも、動作の厳密さを要求するものもあります)

「気功になくて太極拳のあるのは何か」という質問に対しては、ですから、「太極拳は、気レベルの感性や技術(それを身体と調和されることを含めて)への要求水準が、桁違いに高い」ということになると思います。それは武術的に気を使うところまで行こうとするからです。

ですので、太極拳の気レベルの要求があまりに高く、そこまでいきなり行けないので、初級のうちはまず気功で気の感覚になれるところから始める、ということを言ったわけです。(なお、これをもって、コメントのご質問への回答にかえさせていただきます)

とはいっても、これでもまだその「深み」については、何も語っていないんですよね。解守徳の強調するのも、その究極の深みは何かということなのですが、それはまた機会を改めてということにしましょう。

太極拳で気を感じるには

身も蓋もないタイトルですが、太極拳をやっていても気を感じたことがない、という人はけっこう多いのです。

ではどうすれば気を感じられるようになるのかというと、簡単なのは、気功をやるということです。

というのは、太極拳で気を感じられるようになるのは相当の時間がかかると思います。また、正直に言って、気を感じることへ導くような指導体制になっていることは大変まれです。

ですので、気を感じたければ、そのことに初めからフォーカスしている気功を太極拳とは別に練習して、気を感じられるようになったら、気功の中で「気で動作を導く」という感覚をつかみ、それを太極拳の練習と合わせていけばよいのです。

それが現在の日本では最も確実な道ではないかと思います。

これをまた別の面からいえば、

太極拳の練習に、套路とともに気を感じる能力を高める気功法をセットにして教えるシステムが望ましいと思うのです。

たとえば心意混元太極拳には気功法がついてますし、中国アマゾンでは太極拳の名人が「養生功」を紹介しているDVDなんかをよく見ます。陳正雷とか。

ですから可能ならば最初からそういう教え方をしている所に行った方がいいのでしょうが、なかなかそれがないので、自前でそこを補うわけです。これから始める人は、それを目安にして選ぶといいと思います。

 

 

 

太極拳でいう「腰」とは

それで、さっそくさっき紹介したブログの引用ですが、こんなのがありました。

中国語の「腰」とは、一番下の肋骨の下端から骨盤の最上端までの体の部分を指す。骨盤を含め それ以下は「腰」とは言わない。一方、骨盤の最上端から大腿の付け根までの体の部分は中国語で「胯」と言う。 それは日本語による分類がないようだ。むしろ日本語の「腰」はそれをひっくるめた理解だ。つまり日本語では「腰」と「胯」の分別がないということだ。

私も、中国語で太極拳の本を読んでいるうち、どうも「腰」の意味が違うようだぞと気がついたんですね。

同じ漢字だからといって同じ意味だと思ったら大間違いのこともあります。そこは外国語ですからね。

「三道気圏」でも、気の円は、胯圏・腰圏と、日本でいう「腰」のエリアに二つあるわけですね。

心意混元気功をDVDで見ていたとき、どうも、腰の中心をへそと意識して、そこを「中丹田」と呼んでいることに気づきました。

そして、「胯」のエリアが下丹田にあたるのですが、そこに中心は会陰と考えられているようです。

その気功では中丹田が最も基本としてとらえられているようでしたね。

日本だと「臍下丹田」という言い方もありますし、丹田というのはヘソの少し下、つまり第二チャクラ(スワディスターナチャクラ)と同一視する場合も多いようです。

太極拳で「腰で動け」という時は、それはへそのエリアを中心とするという意味であるようです。

 

ブログ紹介

このブログの内容は大変すばらしいですね。

健康・護身のために太極拳を始めよう

初心者向きっぽいタイトルですが、なかなか本質をついた内容です。気のレベルがわかっている人が書いていますね。

私はアメンバー申請をしてしまいましたよ。

私も「伝人」レベルの人に指導を受けたいですねえ。何式でもいいですから。田舎ではなかなか、指導者がいません。

 

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