つながる:ソーシャルメディアと記者 誤解多い「放射線の影響」=斗ケ沢秀俊
毎日新聞 2012年05月05日 東京朝刊
ツイート内容は主に原発事故関連だ。メディアには根拠の不確かな情報が飛びかう。子供の鼻血や下痢の症状があたかも放射線の影響であるかのように報じた朝日新聞、東京新聞の記事や、「福島、郡山市には人が住めない」との見出しの虚報をした著名ジャーナリストを批判した。時には、毎日新聞の記事にさえも矛先を向けた。放射線を過剰に危険視している人たちからは「御用ジャーナリストは引っ込め」などの非難を浴びる。科学環境部記者だった私は一貫して脱原発を主張してきたのだが。
返り血を覚悟で批判する理由はただ一つ。放射線の影響に関する誤解や根拠のない情報が福島県や周辺県に住む人々を不安にさせたり、福島県民差別につながることを防ぎたいからだ。【水と緑の地球環境本部】