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国際
【産経抄】5月4日
「大使館を出なければ、妻を殴り殺す」。AP通信によれば、北京の米大使館に保護されていた盲目の人権活動家・陳光誠氏に対し中国当局者は米側を通じこう伝えたという。事実だとすれば、暴力団や闇組織としか思えない、れっきとした「脅迫」である。
▼陳氏はその後、大使館を離れて北京市内の病院に入り家族と再会したという。米側は陳氏への圧力を否定し「安全は保証される」としているが、まだまだ不透明だ。もし「脅迫」をバックに米国が中国と妥協したというのなら、批判は免れないだろう。
▼ただ今回の事件では「収穫」もあった。中国の人権抑圧の実態や当局者の「粗暴」な体質がかなりな程度明るみに出たことだ。軟禁されていた自宅から脱出し、ケガをしながらも8時間かけ北京にたどりついた。その逃避行が間をおかず、外国メディアで生々しく報道された。
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