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国際
「厳戒北京」薄氏の支持者集会を封じ込め
2012.5.3 21:04
[中国]
【北京=矢板明夫】中国共産党中央に重慶市党委員会書記を解任された薄煕来氏が党の規律部門に拘束されたことを受けて、薄氏の支持者らが3日に天安門広場での集会を呼びかけたが、公安当局によって押さえこまれた。一部の関係者は自宅軟禁されたという。
集会を呼びかけたのは、北京経済管理幹部学院の女性教師、王錚氏。薄氏の重慶での業績を高く評価する保守派の一人だ。全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の代表でもある薄氏が党の規律部門に拘束されたことは「憲法と刑法に違反する」と主張。インターネットで公開書簡を発表し、「天安門広場で集合し、広場の人民英雄記念碑に一礼、歩いて公安省に行って告発状を提出しよう」と呼びかけていた。
しかし、公開書簡の発表後、王氏の携帯電話はつながらず、天安門広場にも現れなかった。また、集会参加へ意欲を示していた北京の民主化活動家は「公安が来ている。外出させてくれない」と語った。
3日早朝、天安門広場と公安省の正門前には多くの公安当局者が待機、ピリピリとした緊張感に包まれた。天安門広場では年配の女性が人民英雄記念碑に一礼したところ、私服の公安当局者がたちまち女性を囲み、ビデオを回しはじめた。女性は「私は何もしていない」と大声で叫び、もみ合う場面もみられた。
北京市内では、陳光誠氏が入院する朝陽病院周辺で数十人の外国メディア関係者と警戒する公安当局者が対峙。米中戦略対話が行われた釣魚台迎賓館周辺でも厳重な警戒態勢がとられている。官僚腐敗などを訴える陳情者と米国代表団との接触を阻止するためとみられる。
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