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【全原発停止】電力危機到来か 大飯再稼働見通せず 今夏の電力需給は綱渡り
2012.5.5 01:09
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同委員会では連休明けに、節電などでどれだけ供給不足を補えるか結論を出すが、焼け石に水程度。関電管内では、企業など大口顧客向けの電力使用制限令発動とともに、地域や時間を決めて順番に電気を止める計画停電の検討は必至の情勢だ。
そうなれば影響は甚大。企業としては、土日出勤などで苦労した昨年同様の節電は無理という声が強い。「日本に工場を持つ外資系企業からも、関西の電力不足で競争相手に負けると訴えられた」(米倉弘昌経団連会長)と影響は広がる。
関電だけではない。今夏は北海道電力が3・1%、九州電力も3・7%電力が不足する見通し。政府は今夏、比較的需給に余裕のある東京電力などからの電力融通を徹底する考えだが、融通できる電力は限られている。火力発電所でトラブルが起これば、供給力は一気に低下し、全国的な電力不足につながりかねない。
危機回避へ向けては、大飯原発の早期再稼働が頼みの綱だが、見通しは暗い。先月26日におおい町で開かれた住民説明会では「再稼働判断は拙速だ」とする意見が続出。再稼働に前向きだった時岡忍町長も「説明不足なのだと思う」と表明せざるを得なくなった。
さらに大飯原発から30キロ圏内に入る京都府や滋賀県も再稼働の慎重な判断を訴え、原子力規制庁の早期発足などを要求。大阪市の橋下徹市長も「政府の手続きに納得していない」と猛反発しており、事態を打開できるめどは立っていない。
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