サッポロファクトリ-(Saporo Factory)内のこだわり野菜と果物のお店です。日々入荷する新鮮な青果物の情報を札幌よりお届け。
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レモン・れもん・Lemon
グランドレモン(左・中央) リスボンレモン(右)
当店で取り扱っているレモンは、通常見かけるレモンとはちょっと違います。
通常、スーパーや八百屋で見かけるレモンは、「リスボンレモン」といって、
ポルトガルが原産で、日本に来たのは明治末期。
楕円形をしており、皮が少し厚めで硬く、しわがよっているのが特徴。
酸味が強く、とても生のままでかじることはできません。
一方、当店が仕入れているレモンは、
「マイヤーレモン」の一系統、「グランドレモン」という品種。
皮が薄くて柔らかく、つるっとした手触りです。
酸味が柔らかでジューシー。ほのかに柚子っぽい風味があります。
なので、そのままかじりついても、突き刺すような酸味は無く、
一度食べた人は、リスボンよりこちらを好む人が多いです。
この「マイヤーレモン」というもの、
実は一昔前までは、全く注目を浴びませんでした。
レモンとマンダリンの掛け合わせであるこのレモン、
原産国の中国では観賞用として栽培されていました。
1908年アメリカのフランクマイヤーと言う農業調査員が
中国を旅したときに持ち帰り、自国で栽培開始。
アメリカでも観賞用として広まりました。
しかしながら、カリフォルニアクイジーンを巻き起こした
「シェパニーズ」のLindseyShereというパティスリーシェフが、
このレモンの魅力に気づき、彼女の作るお菓子に使い始めた結果、
その人気に火がつきました。
日本でよく見られるU.S.A.から輸入されるレモンは、「リスボンレモン」です。
このレモンは、現地で青いまま収穫され、
虫が付かないようにすぐに殺虫剤を振り掛けられます。
そして、ゆっくり熟成が進む貯蔵用の冷蔵庫で保管され、
需要に応じて少しずつ出荷されます。
一方で、「マイヤーレモン」は、青いまま収穫されても、
貯蔵庫では黄色く熟してくれません。
完熟して収穫しなければならないため、貯蔵も長くできず、
その上皮も薄く傷つきやすいので流通には不向きです。
そのため、レモンの旬の時期である晩秋から早春にかけて国産のものだけが流通しています。
年中使いたいレモンですが、
沢山使うならやはり夏より冬から春の国産のものをおススメします。
追加記事
情報の少ない「グランドレモン」だったのですが、
昨日ようやくその正体がわかりました!
「グランドレモン」は、別名「菊池レモン」とも言うらしい。
日本では戦前に北マリアナ諸島のテニアン島から小笠原諸島に導入され、
「しまれもん(島檸檬)」や「サイパンレモン」という呼び名もあるとのこと。
以前、お客さんでこの「島檸檬」を探している人がいて、
小笠原諸島に問い合わせても梨の礫でした。
そして昨日、探していた「島檸檬」が、当店で取り扱っていた「グランドレモン」と
同じものだったことが分かり、一人でコーフンしていました。
灯台下暗し・・・ですね。
しかしながら、栽培地によって、大きさ・味など変わってくるので、
本当の「島檸檬」とは言えないのかもしれませんが・・・。
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