伊賀市立上野総合市民病院:県外救急受け入れ、4年ぶりに再開 医師を確保 /三重
毎日新聞 2012年05月03日 地方版
伊賀市立上野総合市民病院は2日、県外からの救急搬送受け入れを再開したと発表した。医師不足を理由に08年2月から中止していたが、医師が確保できたことで、受け入れが可能になったという。隣接する奈良県山添村▽奈良市(旧月ケ瀬村)▽京都府南山城村−−からの救急搬送を受け入れる。【矢澤秀範】
生活圏と経済圏が伊賀市に属している3村・地域には、同院をかかりつけとする患者も多く、受け入れ再開を要望する声が寄せられていた。同院が07年度に受け入れた救急搬送1875件のうち、3村・地域からは約80件あった。
市民病院は、今年度から常勤医が2人増の15人となった。受け入れを中止した時は20人だったが、各医師が救急当直を担当できる日数が増えたほか、非常勤医や他病院からの応援も加わるため、対応が可能という。これまで山添村で救急搬送が必要となった場合、患者は奈良県の35〜55キロ離れた天理市や大和郡山市、橿原市の病院まで搬送されていた。市民病院には、10〜15分程度で搬送できる。同院は「入院態勢も整った。患者の安心につながれば」としている。