道頓堀が巨大プールに!?――。大阪府市の特別顧問で元経済企画庁長官の堺屋太一氏が1月に打ち上げた構想が、実現に向けてそろりと動き始めた。6月には地元企業や商店街を巻き込んだ準備室を立ち上げ、道頓堀の完成から400周年にあたる2015年の開業を目指すという。
「長年の夢。何としても成功させたい」。堺屋氏は、大阪に新たな「世界的な名所」をつくり、街のにぎわいを取り戻すのが狙いと語る。
もちろん、水質の良くない道頓堀でそのまま泳ぐことはできない。長さ約30メートルの防水性の特殊なテント生地を40枚程度つなぎ合わせ、両岸に固定。中に1万8千立方メートルの水道水を入れて川に浮かべる。横幅約12メートル、深さ約1.5メートルで、全長は約1.2キロを想定している。
プールサイドには飲食店などを並べ、夜はプールの上をアーチ状に設置したLED照明が水面を照らす。6月末〜9月初旬の期間限定とし、入場料は2千円程度を想定。堺屋氏はオリンピック選手を招いて水泳競技会も開くプランも語り、「世界のどこにもない幻想的な光景。それを大阪でやりたい」。6月には地元企業の幹部らをメンバーに準備室を設立するという。