「女性的な趣味や外見へのこだわりを持つ半面、女性への接し方や自己向上意欲において『オレ様』的な男らしさを持つ」――これが「カフェオレ様」、電通総研が5月2日に発表した20代男子の新しい男子像だ。4474人の若年男性(15~34歳)を対象にした「ファッション・美容意識実態調査」から得られたもので、「カフェオレ様マインドを持った層」が40.5%に及ぶとしている。
ここでいうカフェオレ様とは、「ファッション」「美容」ともに関心が高いと回答した人。どちらか一方に関心が高いとした人は「カフェオレ様予備軍」、どちらにも関心が低いと回答した人を「一般層」とした。割合でいうと、カフェオレ様が9.3%、カフェオレ様予備軍が31.2%、一般層が59.5%となった。
●カフェオレ様の7大特徴
さて、このカフェオレ様、その特徴はというと……。
1. 同性に対して「女性的」な接し方。2人に1人は「男同士で恋愛トークをする」
2. 美容アイテムも日常的に利用。「ヘアワックス」「化粧水」の利用率が7割
3. 特定の「お気に入りブランドあり」は7割。10人に4人が「下着」にもこだわる
4. 女性に対しては“オレ様”キャラで接する傾向。「積極的にアプローチする」は6割
5. 高い向上心とサバイバル意識。10人に7人が「忙しくても出世したい」
6. 同性異性に関わらず、影響力が強い。7割が「薦めた商品を友人が使った」経験がある
7. 消費にも意欲的。1カ月で自由に使える金額は、平均5万938円
特徴の一部には従来の「草食系男子」とは相反する特徴もある。電通では、「特にファッション・美容への関心の高い20代男性の中から新たな男性消費のけん引役と成り得る男子像の存在が浮かび上がった」としているが、はたして。
●カフェオレ様の57%が香水をはたき、32%がサプリメントを飲む
20代男性(527人)を対象に、週1回以上使っている美容アイテムを聞いた。カフェオレ様の回答は、「洗顔料(82.1%)」「ヘアワックス・スプレー(69.1%)」「化粧水(68.0%)」「リップクリーム(59.1%)」「フレグランス・香水(57.4%)」という結果に。
一般層でも「洗顔料」については61.3%と高い数字を出しているものの、それ以降は「リップクリーム(28.6%)」「ヘアワックス・スプレー(24.9%)」「毛抜き・アイブローキット(21.7%)」となり、それ以外の回答は20%以下となる。
●カフェオレ様の美容志向は「自分の将来のため」
美容の目的意識について聞いたところ、3群ともにトップは「身だしなみ」。しかし2位以降の回答で大きな意識の差がみられた。
表:美容・スキンケアの目的、ほか(http://bizmakoto.jp/style/articles/1205/02/news047.html)
カフェオレ様予備軍と一般層は、「面倒だが、清潔でいるために必要なこと」「自分が心地よくいられるためのもの」「自分に自信が持てるようになる」と回答しているのに対して、カフェオレ様は「日常的な習慣」「美肌を保つ・手に入れるためのもの」が上位。
電通では、美容の目的を「カフェオレ様はモテ意識ではなく『自分の将来のために日常的にやっている』ことが分かった」とまとめている。