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2014年度の北陸新幹線金沢延伸に伴い、並行在来線としてJR東日本から経営分離される信越線について、長野市の鷲沢正一市長は26日の記者会見で、北長野―三才間(2・9キロ)への新駅設置を検討していることを明らかにした。市が費用負担する「請願駅」での設置を想定。17年度までに整備予定の都市計画道路北部幹線区間と信越線の交差地点を候補地とする。
同区間を含む長野―妙高高原(新潟県)間は経営分離後、第三セクターのしなの鉄道(上田市)が経営する。JR東日本長野支社によると、2010年度の1日当たりの平均乗車人数は北長野が1948人、三才が1481人。鷲沢市長は、新駅は通勤・通学などで路線の利便性を高めるとし、結果的に利用者増につながる認識を示した。
市は7月ごろから候補地を中心に人口と付近の学校や企業、公共施設などを調べる需要調査や、設置費用の検討を行う。調査は年内に終え、設置するかどうかの方向性は年度内に出す見込みだ。本年度一般会計当初予算には調査費677万円を盛っている。
新駅設置は付近の同市古里、若槻地区の住民や国立長野高専(長野市)が昨年8月、鷲沢市長に要望していた。
しなの鉄道などによると、軽井沢―篠ノ井間の現行区間に新設された請願駅は信濃国分寺駅(上田市、約4億円)、テクノさかき駅(埴科郡坂城町、約3億8千万円)、千曲駅(千曲市、約3億7千万円)、屋代高校前駅(同、約5億円)の4駅。