富士市の田中歯科医院診療所兼主屋―国登録有形文化財―

May 02 [Wed], 2012, 8:24
説明では
旧順天堂田中歯科医院診療所兼主屋の国登録有形文化財(建造物)登録について
  旧順天堂田中歯科医院診療所兼主屋は、明治中期の洋風建築です。多角形の角柱を組み合わせたような構造と、一部が急勾配で鋭角に突き出た寄棟屋根や六角形のドーム型屋根など特徴的な外観を持った建物です。平成23年3月18日に文化審議会から登録の答申がされました。今後、国の登録有形文化財(建造物)として登録される予定です。


周辺の繁華街雑居ビルに囲まれた異空間です。素敵な洋館ですが、電線が邪魔です


大きな地図で見る

なぜ富士宮市内は相撲が盛んなのか

May 01 [Tue], 2012, 10:19
富士宮に引っ越して、少々廃れたとはいえ、少年相撲の伝統地域である。以前紹介した上井出天満宮みたいに富士山型土俵の特異例や、八幡宮の境内地には必ず土俵がある。知り合いにも少年相撲の経験者が30代に多かった。特に名力士を生んだ経緯がないが、歴史的に「今昔物語」にありました。
紹介します。

 「相撲人私市宗平(さきいちのむねひら)、鰐を投げ上げる語第二十三」
 今は昔、駿河国(静岡県) に私市宗平という左方の相撲人がいたが、相撲の技がうまかったので、初出場以来、左方にも右方にも負けたことがなく、相撲人となっていくらもたたぬうちに、脇にまで昇進した。
 その時、同じ左方の相撲人で、参河国(愛知県) に伴勢田世という者がいた。背が高く、力も非常に強い者だったので、昇進して最手(ほて)の地位を永らく確保していたのだが、脇であったこの宗平と取り組ませたところ、負けてしまったので、宗平が最手に昇り、勢田世は脇に下ったのであった。そんなわけで、この宗平はまことに相撲の名手乎であった。
 ある年の四月頃のことであった。この宗平が駿河国で狩りをしていたところ、背中を射られた鹿が、内海を泳ぎ渡って向こう岸の山の方へ逃げようとした。宗平は泳いで行く鹿の後を追って、三、四町ばかり泳ぎ渡っていたがシカに追いつくと、立ち泳ぎをしながら鹿の後脚をつかんで肩にかついだ。さて泳いで引き返していると、沖の方から白波が立って、宗平めがけて突き進んで来た。浜辺に立つていた弓の射手どもは、泳いでいる宗平に向かって声を限りに叫んだ。
「その波はきっと鰐だぞ。喰い殺されるぞ。気をつけろ」
などと言って、集まってわいわい騒いでいるうちに、その波は宗平のところまで来て、宗平に打ちかかったように見えたので、もう宗平は喰われただろうと思つていると、波はもと来た方へ返つて行く。宗平はさっきと同じように鹿を持って泳いで来て、陸まであと一町ばかりになった。と思うと、しばらくして、またこの波が宗平めがけて進んで来た。前と同じく宗平に打ちかかったと見るまに、またしばらくすると引き返して行く。
 宗平はなおも鹿を持つて、波打ち際まであと一、二丈ばかりとなった。その時、陸にいる者どもが見ると、宗平は鹿の後脚二本と腰骨を持つているのだった。しばらくすると、またこの波が立って来る。
陸にいる人々は集まって、
「早く陸へあがれ」
とわめき立てるが、宗平は耳にも入れず、水中につっ立っている。はや近くまで来た波を見ると、鰐は、限を金属製の椀のようにかっと見開き、口を大きく開け、歯ほまるで剣のようである。近づいて来て宗平を喰うと見る間に、宗平は持っている鹿の脚を鰐の口につっこむやいなや、鰐の頭のエラに手乎をさし入れ、ぐっとうつむいたかと思うと、相撲の投げを打つように、掛け声もろとも陸の方に投げあげた。鰐が一丈ばかり陸に投げあげられてばたばたもがくところを、陸に立つて見ていた射手どもが失を射立てたので、鰐は鹿の脚を喰わえたまま射殺された。
その後、射手どもが集まって、宗平に、
「どうして喰われずにすんだのだ」
と尋ねたところ、宗平は答えて、
「鰐は、物を喰う折りには、その場では喰わずに持って行って、必ず自分の巣に置いてから、引き返してその残りを喰いに来るものだ。それを知っていたので、はじめに喰いに来た時は、鹿をさし出して、鹿の頭と首を喰い切らせて返した。その次に来た時は、前足と腹の骨を喰わせて返した。その次に来た時には、後脚を持って喰わせている問に投げあげたのだ。この習性を知らない者は、一度に獲物を手放してみな喰わせてしまうものだから、その次には必ず自分が喰われてしまう。事情を知らない者は、なかなかこのようにはできないものだ。それにまた、力のない人は、獲物をさし出して喰わせる時に、きっと突き倒されてしまうだろう」
と言ったので、これを聞いた射手どもほ、驚嘆の言葉を惜しまなかった。
隣の国まで、このことを聞き伝えてほめそやした、と語り伝えたとのことである。

歴史的なつながりはやっぱりありますね。この話、富士市の地名に反映されています。近々紹介します。ちなみにワニはサメのことです

痩せる博物館旧芝川地区〜水神碑・道祖神〜

April 30 [Mon], 2012, 4:16
水神碑・道祖神大堀用水(安沼用水) の用水路沿いに水神碑と道祖神がある。水神碑は、文化8 年~ 12 年( 1811~ 1815) にかけて用水路改修工事を行った際に造立されたものであり、r奉勧請水神鎮座軟」と刻まれている。また、用水路上流の燕堰近くには、昭和33年( 1958) に用水改修工事竣工記念として建立された疎水碑がある。
近代まで富士宮は水に事欠きました。それが心配もいらない時代を迎えています

大きな地図で見る

若葉の季節になりました

April 30 [Mon], 2012, 0:48
昨日の午前、所用で富士山のふもとまできて、柿畑は若葉が生い茂っていました。これもまた楽しみのひとつ。
 職場でも新人の活躍はすがすがしいもの。 つしまも頑張らなければ



幻の静岡市立博物館

April 29 [Sun], 2012, 8:19
検索エンジンで「静岡市立博物館」と打つと「静岡市立登呂博物館」とでる。静岡新聞コラムでも述べていたが政令指定都市に唯一総合博物館がないのは静岡市だけである。と同時に「富士宮市立博物館」がない迷惑な根拠になりかけない。「隣の静岡市がないのに富士宮市がね」ともっともらしい意見が出かねない。
 静岡市も県立博物館がないのに、市立博物館なんてと変な連鎖があるだろう。いつも箱モノと揶揄するマスコミも静岡市の博物館建設が必要と感じている萌芽がある。静岡市が動いたら富士宮市も動くかもしれない。赤字財政の中、赤字を生む博物館施設は冷遇される。一見合理的できっちり体質の静岡県ならではだが、今までの歴史を再点検する施設はお金をかけて作るべきと思う。
 つしまはよく引用するのがポーランドワルシャワの町並みである。ナチスドイツによって廃墟化したワルシャワの街で元の町並みに忠実に復元し、世界遺産になっている。本来の趣旨では世界遺産にそぐわないものである。

 いずれにしても首長が決断すれば、烈火のごとく反対がまきおこる博物館建設。現在の政治機構では無理と考える。ならばソフトの人材育成に当分は力を注ぐのも手である。往時の博物館建設ラッシュは一方で時流の勢いで実力不足者が従事して、魅力的学術的に欠けた施設になったのも事実だ。 富士宮市もたとえば「小学生学芸員スキル講座」「市民学芸員養成講座」を開いたらいかがだろうか、深まればひとりでにこの道へ進んでいくものだ。今後、景気が良くなって博物館建設の気運が高まった時、人材不足はない。

痩せる博物館旧芝川地区〜桜峠入口の道祖神〜

April 29 [Sun], 2012, 4:37
説明では
道祖神r宇東坂(宇登坂) j といわれる桜峠の入口に双体道祖神がある。この道祖神は、周辺の宮地・北谷戸・向田・生ヶ屋敷の集落が祀っている。ここには、道祖神のほかにも甲子と金比羅が祀られている。また、ここはかつて高札場があった場所だといわれる。道祖神の祭りであるどんど焼きの際、この道祖神の前には飾り物「ヤナギ」が立てられる。ヤナギは、青竹を割って柳のように垂らし、色紙で作ったハナを飾るものである。どんど焼きが終わるとヤナギは輪にたわめられ、道祖神の前に供えられたり、火伏のために各家に配られたりする。ヤナギは太平洋戦争のために作られなくなっていたが、近年再ぴ作られるようになった。どんど焼きの際にヤナギを立てる習俗は、市内では稲子地区のほか根原地区・杉田
地区に見られるのみであるが、山梨県では峡南地方や郡内地方で数多く見られる。



祝言道祖神ですね。富士宮では、精進川・下条地区から猫沢地区にかけてと上稲子地区に、合計7基あります。祝言道祖神とは、一体の像が徳利(とっくり)・銚子(ちょうし)・提子(ひさげ)・瓢箪(ひょうたん)などを、もう一体の像が盃の酒器を持ち、婚姻儀礼を表しています。

大きな地図で見る

痩せる博物館旧芝川地区〜身延の道〜

April 28 [Sat], 2012, 6:57
説明では
身延道上稲子には、大宮から柚野を経て上稲子に至り、その後石神峠を経て佐野・大島峠を通り身延山久遠寺( 山梨県身延町) に至る身延道が通っている。柚野から稲子に至る桜峠には、「みのぷへ七里」と刻まれた文久2 年( 1862) 造立の身延道道標(題目塔) や馬頭観音・勝軍地蔵が残されている。上稲子から佐野(山梨県南部町) に至る石神峠(地蔵峠) は、駿河国(静岡県) と甲斐国( 山梨県) の国境(県境) にあたる。石神峠には、題日塔や馬頭観音などの石造物がある。

巡礼街道ですね。感動です桜峠です
勝軍地蔵です。とうとう亀裂が入りました
石造物
プロフィール
  • ニックネーム:つしま大弼
  • 性別:男性
  • 誕生日:9月15日
  • 血液型:A型
  • 現住所:静岡県
  • 職業:専門職
  • 趣味:
    ・読書-古典好きです
    ・旅行-直感で不意にいきます
読者になる
2012年05月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新コメント
みい
» なぜ富士宮市内は相撲が盛んなのか (2012年05月01日)
チロ
» なぜ富士宮市内は相撲が盛んなのか (2012年05月01日)
チロ
» 猪之頭のミツバツツジが咲きました (2012年04月23日)
グリ子
» 猪之頭のミツバツツジが咲きました (2012年04月23日)
チロ
» 観桜の候 痩せる博物館で紹介した桜 (2012年04月15日)
チロ
» 痩せる博物館旧芝川地区〜福石神社〜 (2012年04月11日)
チロ
» 本日の浅間大社120407 (2012年04月08日)
shiro-2
» 痩せる博物館旧芝川地区〜地震墓〜 (2012年04月04日)
QRコード
Yapme!一覧
読者になる