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岸博幸のクリエイティブ国富論
【第183回】 2012年4月27日
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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

郵政民営化見直しに勝るとも劣らない
“道路公団改悪”の陰謀

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3人のプレイヤーが仕掛ける
利権復活の動き

 ところが、最近になって、道路利権の復活を目論む動きが盛んになっているという情報が霞ヶ関と永田町を中心に頻繁に出回るようになりました。

 今年6月は民営化された道路各社の経営陣の交代のタイミングに当たりますが、ちょうど震災を機に道路などの公共事業予算も再度増え始めているので、政治家/官僚/土建業界に融和的な民間人を道路各社のトップに据えて、談合や随意契約、更には目立たない形での官僚の天下りがやりやすい、かつてのようなゆるい経営体制に戻そうという動きが活発になっているのです。

 噂によると、そうした道路利権復活に向けた動きを仕掛けているプレイヤーは3人います。

 1人は、国交省に政務三役として入っている政治家です。ちなみに、問責決議を受けた大臣ではないのですが、どうやらこの政治家は、高速道路について民主党としての戦略や改革マインドが何もない中で、個人的な私怨と官僚への恩売りや献金などの利権取りがその動機となっているようです。

 もう1人は、ある経済団体の幹部の人です。2年前の人事がまったく意に反したものとなり、土建業界とか利権に理解ある民間人がトップに登用されなかったので、今回の人事で道路各社の経営陣のポストを奪還して、利権に理解ある人を押し込んで、利権に関係する企業などに恩を売りたいようです。

 どうやらこの2人は旧知の仲のようであり、基本的にはこの2人が利権復活に向けて道路各社のトップ人事を仕切ろうとしているのですが、そこに加わった最後の一人は東京都の元大幹部です。この人は、利権絡みのさばきでは未だに東京都の中では実力者のようです。

 この人は、もともと首都高速道路公団の経営陣の一角は東京都出身者のポストだったのでそれを復活させるとともに、1兆円に及ぶであろう首都高架け替えの利権を漁ろうと、2人の動きにシンクロしたようです。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス非常勤取締役を兼任。


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メディアや文化などソフトパワーを総称する「クリエイティブ産業」なる新概念が注目を集めている。その正しい捉え方と実践法を経済政策の論客が説く。

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