県は１日、関東から県内への定住相談が２０１１年度は２月末時点で２１１件に上り、前年度同期の約６倍に上っていることを明らかにした。07年の窓口開設以来最多だった09年度の93件をすでに大きく上回っている。県は、東日本大震災後に安全な環境を求めて移住を検討する人が増えたためとしている。

　県庁と各県民局、東京、大阪事務所、県内27市町村に設けた窓口の相談件数をまとめ、同日の政策推進会議に報告した。東京や大阪で開いた定住フェアなどイベントの参加者は除いている。

　まとめでは、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の７都県からの相談は毎月ほぼ二桁で推移。今年１月は田舎暮らしの専門雑誌に特集を掲載したこともあって48件を記録した。前年度は月３件程度で、２月末まででは36件だった。

　県が対応した相談では「小さい子どもがいるが、放射線は大丈夫か」「津波被害の心配はないのか」など安全性を確認する内容も多かったという。