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運転手“ホテルで寝たり起きたり”
5月2日 4時5分

運転手“ホテルで寝たり起きたり”
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群馬県の関越自動車道で大型バスが道路脇の防音壁に衝突し、乗客7人が死亡した事故で、逮捕されたバスの運転手が「疲れていて居眠りをした。運転前に滞在したホテルでは寝たり起きたりを繰り返していた」と供述していることが分かり、警察は勤務の状況や運転前の体調が十分だったのか詳しく調べています。

この事故で、警察は1日、千葉県印西市のバス会社「陸援隊」の運転手、河野化山容疑者(43)を自動車運転過失致死傷の疑いで逮捕しました。
調べに対して河野運転手は容疑を認め、「疲れていて、居眠りをした」と供述しているということです。
警察によりますと、河野運転手は旅客用のバスを運転できる「大型2種」の免許を3年前の平成21年7月に取得していました。
バス会社などによりますと、河野運転手は千葉と金沢市を往復する予定で、金沢市に到着した先月28日の午前8時にホテルにチェックインして午後4時半にチェックアウトし、その日の午後10時すぎに金沢市を出発しました。
ホテルに滞在していた間、河野運転手は「寝たり起きたりを繰り返していた」と供述し、「チェックアウトした後は食事をしたりして過ごした」と話しているということです。
警察は、勤務の状況や運転前の体調が十分だったのか確認を進めるとともに、会社側の運行管理に問題がなかったか調べています。

“長距離を1人で運転に驚いた”

高速バスの実情に詳しい高速バスマーケティング研究所の成定竜一さんによりますと、高速ツアーバスを本格的に行っている会社は40数社で、ほとんどが「高速ツアーバス連絡協議会」に加盟しているということです。
ツアーを企画する旅行会社の多くは協議会に加盟するバス会社と契約しますが、繁忙期でバスが足りない時には、加盟していない会社でも臨時で業務を請け負ってくれる貸し切りバス会社が百数十社ほどあり、今回事故を起こした「陸援隊」もその中の1つだったということです。
そのうえで成定さんは「夜間に1人で運転できるのは400キロが限界で、それ以上の距離の場合は協議会に加盟しているほとんどの会社は運転手を2人態勢にしているので、500キロを超える長距離を1人で運転させる会社があるのは驚いた。400キロを超える場合に2人態勢にすることが、臨時で業務を行うバス会社にまで浸透していたかどうかは、委託する旅行会社が高い安全意識を持って適切に説明しているかどうかにかかっている」と話しています。

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