June 30, 2010 posted by honowo

せっかくつくったのに…(2)

テーマ:バス
みなさんこんばんは。
ワールドカップの日本代表、おおむね予想通りの結果に落ち着きましたね。
わたしも自宅でテレビ観戦したのですが、あまりにも点が入らないものだったから、寝てしまいました。

さて、本題に移ります。
きょう、県警から筆者の携帯に電話が入りました。てっきり怪しげな目的のものかと思ったのですが、先日のブログの記事に関連して、県警にメールでお願いした件の返答でした。

その内容は、バスベイ付近の歩道の幅が1.5mと狭く、歩行者の通りぬけに支障をきたすのでこのようにした。交差点改良工事の進捗により、歩道の幅が3mに広げる計画だが、2~3年後の予定とのことでした。結局のところ、当初の用地買収が不十分だったことと、歩行者どものエゴ(注1)が原因だったのですね。そもそも当交差点の改良前から現地の歩道の幅が現状と同様だったのに、なぜわざわざ車道に停留所を張り出させて、右左折待ちの渋滞を悪化させてまで、歩道の拡幅を求めたのか、まったく理解できません。極端に混雑する繁華街でない限り(注2)、歩行者用の側道の幅なんて、この程度で十分なのですから、はそんな言い訳などせず、ただちにバスベイを原状復帰させ、渋滞を解消するべきです。

県警と国のやる気のなさが感じられました。関係各位にあってはより一層大きな声をあげなければならないでしょう。選挙戦の真っ最中ですし。


(注1) 筆者の予想とは異なってました
(注2) 神奈川県内の場合、この要件に当てはまるのは横浜駅西口のパルナード商店街のみ。都内では渋谷センター街、井の頭通り(西武百貨店両館間~東急ハンズ前)など
June 27, 2010 posted by honowo

せっかくつくったのに…(1)

テーマ:バス
みなさんこんにちは。
今回も、筆者がふだんイラッとしてきたことをとりあげさせていただきます。

$サクサクいこうよ!

写真は、とあるバス停での客扱いの様子です。この写真を見ておかしいと思った方はおられますでしょうか?
画面中央下方の破線と、ポールを挟んで2重に設けられたガードレールから伺えますように、このバス停、本来は破線右側のバスベイに停車させて、その外側の側道から乗降させる設計になってたものと考えられます。しかし、その上に歩道とツライチになるようにアスファルト舗装を施し、バス停を移したことで、次のような事態が発生しました。

$サクサクいこうよ!

それは後続車両が停車中のバスを追い越せなくなったことです。中央線側にかろうじてスペースが残されていますが、自転車や二輪車、軽自動車でなければ、通れそうにない幅です。これはおそらく道路を建設した側の意図によるものでなく、このブログでもさんざんその自己中ぶりを取り上げている(注1)バス会社側の意向によるものでしょう。
そのせいで、

$サクサクいこうよ!

バスが止まるたびに右左折車の流れが止められて大迷惑。もちろん、道路を作る側も全く手をこまねいてるわけではなく、このような改善措置(注2)を施したのですが、焼け石に水です。歩道なんて、バス待ちの客を勘定に入れても、2m弱の幅があれば十分に需要を賄えるのですから、ただでさえ過剰に優遇されてる歩行者のためにこんな事をするのは全くの無駄です。ただちにバスベイを復活させて、これによる渋滞を解消していただきたいです。
また、読者のみなさまにおきましては、こちらの県警のページにアクセスしていただいて、このような道路の流れを阻害する邪魔物を撤去していただくよう(注3)、要望を出していただきたく存じます。

さて、第22回参議院議員通常選挙が公示されました。相も変らぬ無駄な道路建設に高速道路の一部無料化と、ますます日本の交通政策が自動車利用者(注4)の利益のためにゆがめられる傾向にあり、よりエコな公共交通(注5)が圧迫され続けています。また、アメーバの規約上、特定の候補者や政党への支持・不支持の表明は致しかねますが、読者の皆様におきましては、すべての人々、ドライバーや高齢者・障碍者だけでなく、貧しい者やどうしても先を急ぎたい者の利益も考慮した交通体系が実現できるよう、よく考えて投票所に赴いていただきたいと考えます。

それではみなさん、おやすみなさい。


(注1) この記事とか、この記事とか
(注2) この文書の5ページ目上段
(注3) 別に今回取り上げた場所に限りませんが
(注4) つまりは自動車関連企業と、自動車を保有しうる有産者
(注5) 鉄道のみならず、内航海運も危機的な状況におかれているといいます
June 23, 2010 posted by honowo

欠席裁判(1)

テーマ:その他交通
「エスカレーターに乗っても歩きなさい。自分を機械に任せたら終わりです」
上岡龍太郎(1942-, 元タレント)

みなさんこんばんは。
今回は、かねてから理不尽に感じていた風潮について、一石を投じてみます。

$サクサクいこうよ!

このようなキャンペーンが、以前私鉄の最速達列車の通過運転にイチャモンをつけた自治体の一部住民(注1)の手によって行われているのを見つけました。「町の人の声」と称して、さまざまな(とは言えないのですが、理由は後述)意見が並べられていますが、どれも一方的な言い分です。
これらのエゴをいちいち目を通すのも憤りを感じますが、分析してみたところ、次の四つの考えに集約されることがわかりました。
「高齢者や障碍者(特に左手の不自由な人)、子供連れ客にとって危険である」
「片側を開けることによって輸送力が減ってしまう」
「急ぐのであれば階段を使うべきである」
「機器の寿命を縮めてしまう」
そこで以下では、これらの主張に対し、それぞれ反駁を試みます。

まず、一番目の高齢者等にとって危険だという主張ですが、そもそもそういう輩がおとなしく端に寄ろうとしないから危険を感じるのではないのでしょうか。そもそも異なる速さを有する交通が混在する場合、遅い者が早い者に先を譲ることこそ当然のマナーなのではないのでしょうか。さればこそ、急勾配を有する幹線道路には登坂車線(注2)が設けられ、普通列車は途中駅で優等列車を先に通すべく待避するのです。また正常に流れのある交通路で停止する行為(路上駐車や路上出店など)は、場合によっては罪に問われます(注3)。それなのに、エスカレーター似合ってはこの逆の論理を押し付けるのは、まったく馬鹿げてます。
また、左手で手すりを持つことができないというような場合も、左や後ろを向けば右手で左側を持つことができますし、横向きなら幅も節約できます。子供連れの場合も、横並びにならずに(注4)子供を前に立たせれば、保護者の目が確実に届きますので、むしろより安全です。

長くなりそうなので、続きは後日に繰り越します。
それではみなさん、おやすみなさい。


(注1) この手の輩を、俗に「プロ市民」と言います。
(注2) 道路構造令 第21条
(注3) 道路交通法 第45条など
(注4) エスカレーターに限らず、極端に混雑する場合を除くあらゆる場合において、横並びでの通行は向かいから来る人や後ろから急ぐ人の通行を妨げる、マナー違反行為と考えられます。
June 18, 2010 posted by honowo

いすが少なすぎる

テーマ:バス
みなさんこんばんは。
今回はわたしがつねづね疑問に思っていることについて取りあげます。
2週前に取りあげたエントリーの続きです。

$サクサクいこうよ!

上に掲げた写真は、現在よく見かけるタイプのノンステップバスの車内のようすです。
先日取りあげたリムジンタイプのものと異なり、短区間の運転で頻繁に客扱いを行うという違いがありますが、明らかに座席が少ないです。むしろ少なすぎます。

$サクサクいこうよ!

特に憤りを感じるのは、進行方向向かって左側、前輪と車両後方の高床部とのあいだにロングシートの優先席が3脚と中扉が確保されているのにもかかわらず、

$サクサクいこうよ!

右側には、同じ長さであるにもかかわらず、折りたたみ式の1人がけクロスシートが4脚のみ、しかも2人分の車いすスペースとなっており、最悪の場合(注1)、これが0脚となってしまいます。

立ち席スペース確保とバリアフリー化の要請からでしょうが、ごく一部の利用客の多い運転系統、一部の時間帯でなければ、これだけの立ち席を確保する必要はありませんし、むしろ、ただでさえのろまな上に着席機会が限られてるとあっては、常に座れて、自由な経路で速く行ける自家交通利用者を誘致できません
また、国土交通省の仕様通り、高々数十人の乗車定員に対して、車いすスペースが2人分も確保されていますが、明らかに過剰設備です。いくらバリアフリー化によって利用客の増大が見込まれるといっても(注2)、総人口の1.5%弱しかいない車いす客にこれだけの設備を狭い車内に設けるのはいかがなものかと思います。1人分で十分です。実際、わたしがこれまでこの種のバスを利用したときにかような客を見かけたことは一度もありません。

リムジンバスなみの2+2列クロスシートで座席数を確保するか、
$サクサクいこうよ!
"Seat of Model 3000-Sixth Model-,Odakyu Electric Railwey,Japan"
the image courtesy of (c) 2007 Lover of Romance under CC BY-SA 3.0 unported.
こちらの小田急の電車のように、ロングシートの補助席にして、着席定員を確保すべきでしょう。

着席定員が確保できるとはいえ、優先席が3席も確保されているのも困りものですが、これに関する議論は先日のエントリーをご参照ください。

さて、夜も更けて参りました。次回以降では、路面電車の事例も見つつ、より洗練された代替案を探求していきます。
それではみなさん、おやすみなさい。

(注1) 着席を希望する健常者にとっての場合です。
(注2) 史絵., 梅原淳 『進化する路面電車』 交通新聞社, 2010, p.57, p.161
(注3) 平成18年現在。こちらこちらのサイトの数字から計算。

June 15, 2010 posted by honowo

【レビュー】進化する路面電車

テーマ:史絵.
みなさんこんばんは。
本日は、当ブログのテーマと深く関連する、ご本の紹介をいたします。
$サクサクいこうよ!
先日の都電荒川電車営業所でのイベントで先行販売された本です。当日は100冊が用意されたのですが、飛ぶように売れて、正午頃には売り切ってしまうほどでした。さっそくわたしも買わせていただき、帰りしなに読了しました。

先日のイベントに足を運べなかったみなさま、買い損ねたみなさま、お待たせいたしました。本日、6月15日発売です。ぜひ、ご一読くださいませ。

進化する路面電車―超低床電車はいかにして国産化されたのか (交通新聞社新書 18)/史絵.

¥840
Amazon.co.jp

サブタイトルの通り、事業者側の厳しい財政事情や設備・整備能力の制約を乗り越え、いかにして超低床電車を国産化し、導入に結びつけていったかをまとめたレポートです。

師匠である梅原氏との共著とはいえ、この作品が昨年、鉄道ジャーナリストとしてデビューした史絵.さんの初の著書となります。
キャリアをはじめたばかりとは思えない、明快で、愛情にあふれた文章を読ましてくれます。路面電車ファン、史絵.さんファン(笑)のみならず、都市交通のあり方について真剣に考えるすべての方々の必読書でしょう。
特に、低床化によって実際に車いす客の利用を促し、収入の増加につながったというのが目から鱗でした。

ただ、欲を言えば、半世紀前に独自の技術で低床化を成し遂げた東急玉川線のデハ200形もとりあげていただきたかったです。

最後に、共著者にして師匠でもある、梅原淳氏とのツーショットです。
$サクサクいこうよ!
どうかこの本が、みなさまのお気に召しますように…。
June 10, 2010 posted by honowo

東京都交通局・阪堺電気軌道 「PR相互乗り入れ」開始セレモニー

テーマ:史絵.
みなさんこんばんは。
本日は「路面電車の日」ですね。そこで今回はいつもとは毛色を変えまして、それを記念して、去る6月6日に東京都交通局さんが主催されたイベントの報告をさせていただきます。

イベント開始が10時だったのですが、混雑が予想されましたので早めに会場入りしました。
$サクサクいこうよ!
行列に並び、10時のイベント開始と同時に入場し、「商品」を購入(詳細は後述)。友人との歓談ののち、メインの行事の開始に備えて、場所を移動します。

そのイベントは、都電荒川線が大阪の阪堺電気軌道さんと、相互の活性化を図るべく、距離や軌間の壁を越えた「PR相互乗り入れ」の開始と、それを記念して、都電7500形のうち、1両(注1)をむかしの阪堺電車の塗色に塗り替えまして、それの除幕を行う式典でした。

交通局長や
$サクサクいこうよ!
阪堺電気軌道の親会社である南海電気鉄道の取締役の方などが出席された、両社にとって重要な式典の司会を任されたのは、
$サクサクいこうよ!
鉄道ジャーナリストとして活躍中の、史絵.さん! この場にふさわしい、落ち着いた雰囲気で見事に取り仕切られました。

両者の挨拶のあと、いよいよ特別塗色車が公開されました。
$サクサクいこうよ!
車両自体にも、沿線の家並みにも合った、落ち着いた雰囲気で好評でした。
$サクサクいこうよ!
残念ながら、この車両を含む7500形は8800形への置き換えによる淘汰が予定されておりますが、その最後の日まで、無事に走り続けることを祈らずにはいられません。

最後に今回の提携開始を記念した乗車券のレプリカ交換を行い、記念式典は終了。
$サクサクいこうよ!
関係者のみなさん、お暑い中、おつかれさまでした。
これを機に両者の路線がもっともっと注目され、より多くのお客様にご愛顧いただけるようになると、うれしいですね。

当日のイベントの式典以外については、後日改めて執筆させていただきます。

(注1) 7511号
June 04, 2010 posted by honowo

こんなバス、あればいいな

テーマ:バス
みなさんこんばんは。
今回は久しぶりのバスネタです。
先日、とある大手私鉄の子会社主催のイベントに伺いまして、こんな(本ブログ的に)おもしろいものを見つけました。
サクサクいこうよ!
横浜駅東口のYCATから羽田空港やお台場などに向かう近距離高速バスに使われる車両ですが、
$サクサクいこうよ!
一般の路線バスと同様、ドアが2つあり、
サクサクいこうよ!
運賃箱にはPASMOリーダーも装備されています。

この車両のすごいところは、
$サクサクいこうよ!

$サクサクいこうよ!
中扉付近を除いて、車両全長にわたって2+2列のクロスシートが設けられていて、着席機会の確保が最大限に図られていることです(注1)。しかも、
$サクサクいこうよ!

$サクサクいこうよ!
各座席はリクライニングができるのです。
もちろん、高速バスですから、補助席
$サクサクいこうよ!
シートベルトも装備しています。

それでいて、車両最前部から
$サクサクいこうよ!
中扉付近まで、
$サクサクいこうよ!
ワンステップでアクセスでき(車いす客にとってはスロープの助けを借りる必要がありますが)、中扉正面に
サクサクいこうよ!

サクサクいこうよ!
車いす固定具が装備されてますので、そのような方でも安心して乗車できます。
また、
サクサクいこうよ!
折りたたみ式の座席が装備されてますので、そのような客がいないときでも、近年のほとんどの通勤形電車と異なり、着席機会を提供できます。

このようなすばらしい車両が、高速道路だけじゃなく、一般道の路線にもバンバン走っていただければ(注2)、バスの魅力向上につながり(注3)、ひいては収益の改善にもつながりますよね。ただ、出入口に段差が残っており、車いす客等にとってはそれが難点にはなりますが。

(注1) もっとも、道路交通法 第七十一条の三 第2項道路交通法施行令 第二十六条の三の二 第2項第1号の規定が原則なのですが。
(注2) 均一運賃制でない場合、整理券発行機の設置やPASMOリーダーの増設が必要になります。
(注3) 以前論じたように、スピードアップへの努力も欠かせません。

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