【vol.6】魔女の宅配便?
今、スタジオジブリといえば、今年7月公開予定の新作「ゲド戦記」(宮崎吾朗監督)に注目が集まっていますね。また1989年7月に公開されたアニメ「魔女の宅急便」も、ディズニーが実写映画化するという話題もあがっています。
もともと「魔女の宅急便」の原作者は角野栄子さんで、書籍は福音館書店より出ています。英語版やイタリア語版もあります。現在は第4話まで出版されています。
なぜ命名権のコラムに「魔女の宅急便」の話なの?と思う方がいるかもしれませんね。実は「宅急便」は、ヤマト運輸(株)の登録商標であったという話なのです。ホッチキス(ステープラー)やエレクトーン(電子オルガン)と同じような固有名詞と一般名詞が混同しやすいネーミングに、作品の製作側のジブリが気付かず原作の名称をそのまま使用しようとして問題化した経緯があるらしいです。「魔女の宅配便」なら問題にはならなかったのですが・・。
しかし作品中に「黒猫」ジジが登場する上に、当たり前ですけれども「荷物を運ぶ」作品内容のため、ヤマト運輸が映画のタイトルとして使用することを認めて、協賛として関わったという経緯があるようです。
原作時点からジジは描かれているため、クロネコヤマトゆえに無理やり黒猫を登場させたのではでなくまったくの偶然であったというオチになります。
このケース「魔女の宅急便」の場合は、意としてタイトルに登録商標が入ったわけではありませんが、文化的な作品にこのような商業的宣伝な匂いが入ることについては、当然、是非ともにいろいろ意見があることだと思います。
将来的に、映画の主人公の名前を命名権販売して制作費に充てるということも出てくるのでしょうか。