バス運転基準:「1日670キロ」など国交省が見直しへ

毎日新聞 2012年05月01日 15時00分

 しかし、総務省は09年に貸し切りバスの運転手へのアンケートで約9割が「睡魔や居眠りの経験がある」と答えたことから、10年9月、「乗務距離の上限を運転手に与える生理学的影響を踏まえたものに見直す必要がある」として、指針を見直すよう国交省に勧告。これに対し、国交省は10年に行ったバス業界や労働組合との勉強会で「670キロは目安として有効で、変更の必要はない」との意見が出たことを受け、見直しを先送りしていた。

 国交省安全政策課は「勧告を受け見直しの検討は続けていたが、指針を守ってもらうことに重点を置いてきた。今回の事故を受け抜本的な見直しが必要と判断した」と話す。

 また、国交省は「1日の最大拘束時間は16時間を超えない」「運転時間は2日平均して1日9時間を超えない」などの国の基準についても、関東運輸局が実施している特別監査の調査結果を有識者会議に報告し、見直しに向け検討を求める。【桐野耕一、古関俊樹】

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