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米 無人機による殺害を認める
5月1日 12時1分

米 無人機による殺害を認める

アメリカ政府は、パキスタンなどで行っている無人機でテロリストを殺害する秘密作戦の存在を初めて公式に認めたうえで、法的にも倫理的にも問題はないという立場を強調しましたが、無人機による攻撃は主権を侵害しているなどと批判しているパキスタンが反発を強めることも予想されます。

国際テロ組織「アルカイダ」の指導者、オサマ・ビンラディン容疑者の殺害からまもなく1年となるのを前に、オバマ政権で対テロ戦略を統括するブレナン大統領補佐官は、30日、ワシントンで講演しました。
このなかでブレナン補佐官は「アメリカ政府は国民をテロから守るため、法に基づいて無人機によるアルカイダなどテロリストへの攻撃を行っている」と述べ、CIA=中央情報局がパキスタンなどで行っている無人機でテロリストを殺害する秘密作戦の存在を初めて公式に認めました。
そのうえで「国際法と国内法に照らしても問題はなく、アメリカ兵の犠牲を出さずに国民を守ることができ、倫理的にも問題はない」として正当性を強調しました。
オバマ政権が無人機による秘密作戦を認めた背景には、秋の大統領選挙を前にテロ対策への取り組みや実績を強調するねらいがあるものとみられます。
しかし、パキスタン政府は領土内でのアメリカによる無人機を使った攻撃は主権を侵害しているうえ、巻き添えで犠牲となる市民が増えていると批判していて、今後、パキスタンが反発を強めることも予想されます。

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