August 15, 2009

広島の盆灯篭(朝顔灯篭)考 (2)3

広島の盆灯篭(朝顔灯篭)考 (2)

広島の盆灯篭の用材は、竹と紙、形状は朝顔の花に似ています。お盆の期間、お墓に立てます。広島市とその周辺で、独特の習俗となっています。
安芸門徒特異な伝承であるともいわれています。 いつだれが考案したものかは、はっきりしないようです。

朝顔灯篭1

以下は、26年前に出版された、神田三亀男 広島の盆灯ろう 雑誌「広島民俗」20巻 1983.8 に掲載されていたものを抜粋し転写したものです。(画像をクリックする大きな画像になります。)
 
「江戸時代後期から明治期にかけて、広島の寺院を中心にかなり広く定着していた。「新修広島市史」 (昭三三刊)によると「十日ごろから各寺院の門前で売られる竹製の灯ろうを人々は買い求めて、墓側に立てるが・・・・」と記されています。
「五十六年八月現在で、県内の分布を調べてみると昔から盛んだったところは、旧広島市域と、わずかに安芸、佐伯、安佐、加茂、呉などの郡市で、旧広島市寄りに限られていた。それが戦後、急速、全面的に一般化するのが、芸北一帯である。安芸門徒の圏域である。最近数年の間に普及したところは、三次、双三、賀茂、豊田、竹原、の郡市と、芸南島しょ、沿岸部である。」

朝顔灯篭2

「製作業者ほ、五十五年県内で約三百五十軒といわれた。旧市内よりも周辺の町村に多い。安芸郡音戸町、佐伯郡能美町、加茂郡河内町などには、昔からの業者がいる。三次市下川立町の農業○○○○さん(七六)は、ことし九千本製作する。四十四年に県内で三百七十方本製作したという記録がある。ことしあたり四百万本を突破しているのではあるまいか。
灯ろうの構造ほ至極簡単である。竹を割り六角形に組み立てる。三角形に切った色紙や、房をはりつける。手作業だ。一人が一日に二十本程度の仕上げ」

朝顔灯篭3

広島の盆灯篭(朝顔灯篭)考 (1)

hanaichisan at 17:33│Comments(0)TrackBack(0)clip! | 葬儀・墓参り

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