世界銀行:新総裁にジム・ヨン・キム氏を選出
毎日新聞 2012年04月17日 02時25分(最終更新 04月17日 06時35分)
【ワシントン平地修】世界銀行は16日の理事会で、6月末に退任するゼーリック総裁の後任に、米国が指名した米ダートマス大学長のジム・ヨン・キム氏(52)を選出した。キム氏は韓国出身で、アジア系の総裁は初めて。世銀総裁は、米国が指名する候補者の就任が慣例だったが、今回はコロンビア元財務相のホセ・アントニオ・オカンポ氏と、ナイジェリア財務相のヌゴジ・オコンジョイウェアラ氏が立候補し、初の本格選挙になった。
オカンポ氏は13日に辞退を表明したため、最終的にはキム氏とオコンジョイウェアラ氏の一騎打ちとなった。
医師のキム氏は韓国・ソウル生まれで、5歳の時に米国に移住。世界保健機関(WHO)の局長を務めるなど、途上国のエイズ対策や公衆衛生の普及などに取り組んできた。これまで政界や金融界の実力者を総裁に送り込んできた米国にとっては異例の抜てき。