自民憲法改正草案:憲法9条に国防軍 天皇は「元首」

毎日新聞 2012年04月27日 22時56分(最終更新 04月28日 00時51分)

自民党憲法改正推進本部で取りまとめた憲法改正草案を手に記者会見する谷垣禎一総裁=東京都千代田区の同党本部で2012年4月27日、藤井太郎撮影
自民党憲法改正推進本部で取りまとめた憲法改正草案を手に記者会見する谷垣禎一総裁=東京都千代田区の同党本部で2012年4月27日、藤井太郎撮影

 自民党は27日、新たな憲法改正草案を発表した。9条に首相を最高指揮官とする「国防軍」を持つと明記し、天皇を「日本国の元首」と規定、国旗・国歌への尊重義務を設けるなど、05年にまとめた新憲法草案より強い保守色を鮮明にした。日本が独立を果たしたサンフランシスコ講和条約の発効から60年となる28日に合わせて決定した。

 谷垣禎一総裁は草案発表の記者会見で、「自民党が先頭に立ち、自主憲法の制定に向けた取り組みを加速させ、日本の進むべき進路と骨格を明確にしたい」と強調した。新草案は05年草案をベースにした改定版。

 草案では、前文で日本について「長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を頂く国家」と規定。「日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、和を尊び、家族や社会全体が助け合って国家を形成する」などとした。

 天皇については、1条に日本国の「元首」とも明記した。国旗・国歌については、国旗を「日章旗」、国歌を「君が代」として、「国の表象」としていた2月末の原案より踏み込んだ。

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