自民憲法改正草案:民主と差別化狙う 「保守回帰」強く

毎日新聞 2012年04月27日 23時32分

 自民党の新草案には、党綱領を持たず、護憲派から改憲派まで混在する民主党の「国家観の欠如」(自民党幹部)をあぶり出す思惑がある。09年の政権交代以降、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題など外交・安全保障で民主党政権の対応が迷走したことに対し、有事の際に首相の権限を強化する緊急事態条項を新設するなど「国を守る姿勢を示す」(中堅議員)ことも意図した。自衛隊については、2月末にまとめた原案では05年の憲法草案と同じ「自衛軍」としていたが、その後、「陸海空軍」「防衛軍」案なども浮上。最終的に、戦前の軍隊を想起させるため05年草案では見送った「国防軍」に落ち着いた。

 ただ、保守色を前面に出しすぎることには、党内から「都市部の支持が広がらない」(若手衆院議員)などの不安の声も上がる。党内では目立たなくなったリベラル派の議員は、憲法改正の発議要件を緩和したことに「憲法改正がしやすくなりすぎる」と指摘する。

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