関越道バス事故:「お父さんを返して」GW暗転

毎日新聞 2012年04月29日 21時59分(最終更新 04月29日 22時55分)

負傷者を救出する消防隊員ら。ブルーシートの奥が事故を起こした観光バス=群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で2012年4月29日午前7時0分、角田直哉撮影
負傷者を救出する消防隊員ら。ブルーシートの奥が事故を起こした観光バス=群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で2012年4月29日午前7時0分、角田直哉撮影

 死亡者は進行方向の座席左側に集中している。7列目左の通路側に座っていた富山県高岡市の男性会社員(23)は、気付くと通路にあおむけに投げ出されていた。窓の外はまだ暗く、車内には「助けて」「痛い」などの悲鳴が響き渡った。自身の左足は座席に挟まれ、その上に隣の座席の人が覆いかぶさっていた。男性は東京方面に遊びに行く途中。骨折した左足はギプスで固定され、顔にもいくつもの擦り傷が目立つ。搬送先の群馬県高崎市内の病院で毎日新聞の取材に「眠っていたので、いつ事故が起きたかもわからなかった」と振り返った。

 6列目左の窓側に座っていた金沢市の金原桃子さん(29)は、高崎市内の病院に搬送されて左足骨折の重傷と診断された。同居する祖父で石川県議の博さん(82)が駆けつけ、「頑張れ」と声をかけると、桃子さんは「心配ない」と答えたという。桃子さんの隣に座っていた母一二美さん(53)は別の病院に搬送され、重体と診断された。2人は都内に勤める桃子さんの妹に会いに行く途中だったという。

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