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魔王な使い魔と魔法少女な
みみとミミ イラスト/shin
定価670円(税込)
第10回SD小説新人賞で
審査員を困惑させた『問題作』が
ついに登場!!
「君は私のしもべなの! 魔王様の命令は絶対なのー!」「そうは言うけど、リノは僕のしもべである方がうれしいんじゃない?」かちり「ハイ、ご主人様。私はご主人様のしもべであることが喜びですっ♪ ――って、言わせないー!」魔法少女、朝霧瑞希が使い魔にしてしまったのは魔王な少女だった!! 最終選考真っ二つ!! 第10回SD小説新人賞で審査員を困惑させた『問題作』がついに登場!! 「僕は――正義なんてものじゃ、ない」
モノクロ  公園+ダンボール

 イコールの先にピンと来るものがひとつある方程式。
 ……。
 彼女はおぼつかない手付きで苦労しながらも、二分ほどでダンボール箱を組み上げた。
 直方体だ。
 きちんと全面ふたをされているきれいな直方体だ。
「できたー♪」
 あ、自分で拍手してる。おめでとう。
「……あれ?」
 はた、と拍手が止まった。
 ぐるりと一度、箱の周りを回る。
「……」
 箱をひっくり返して置く。
 横に倒してみる。
 状況は何も変わらなかった。
「……それで、これはどうやって住むのかな?」
 やっぱり住む気だった!
「うーん……」
 腕組みをし、首を傾げて考える。
 考える。
 考える。
 ものすごく考える。
 本人は真剣なのだろうけれども、なにやら可愛らしい。
 小動物的に微笑ましいともいうかもしれない。
「むむむぅ……見切ったぁ!」
 叫んだかと思うと、クワッと効果音が出そうなポーズを決め、
「――こうだっ!?」
 それは、直方体のダンボール箱の上部を開け、その中に座り込む――

 ――一言で表せば、捨て猫なスタイルだった。


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