障害者団体向けの割引制度が悪用された郵便不正事件をめぐる記事で名誉を傷つけられたとして、民主党の牧義夫衆院議員が朝日新聞社に1650万円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は27日、同社に110万円の支払いを命じる判決を言い渡した。三角比呂裁判長は、一部の記事について「内容が真実でなく、真実と信じるに足りる理由もない」と判断した。
問題とされたのは、2009年4月19日付の朝日新聞朝刊1面に「郵便不正、一度は拒否 日本郵便 牧氏側来訪後覆す」の見出し(東京本社最終版)で掲載した記事。郵便局で一度は断られたダイレクトメールの不正な発送が、牧議員の秘書が関係支社を訪問した後に、認められたとする内容だった。
判決は「取材源とされる人物が正確な情報を持つ立場にあったかどうか疑問が残る」などとした。一方、同年8月2日付で訂正記事を掲載したことから、謝罪広告の必要性は否定した。