霊光原発でも偽造部品、次々に発覚する納入汚職

原子力安全委員会が問題の部品について調査

 原発の本来の部品を横流し、それを模倣して製造した偽造品が古里原発3号機だけでなく、霊光原発でも使用されていたことが分かった。原子力安全委員会は直ちに問題の部品に対する調査に乗り出した。

 原発部品の納入汚職について捜査を行っている蔚山地検特捜部は26日、月城原発制御計測チームのリーダーを務めるC容疑者(49)の身柄を拘束したと発表した。C容疑者は霊光原発に勤務していた昨年4月、偽造された「シーリングユニット」16億ウォン(現在のレートで約1億1400万円、以下同じ)分を購入する見返りに、納入業者から1億ウォン(約710億円)の現金を受け取っていた。シーリングユニットとは、原子炉の出力を測定する内部計測器に使われる重要な部品だ。

 このシーリングユニットはこれまでフランス製の部品が使用されていたが、古里原発系統技術チームのリーダーだったH容疑者(55)=拘束済み=は、2009年にこれを韓国国内のある中小企業に横流しし、偽造品を作らせて古里原発に納入させる見返りに現金を受け取っていた。偽造されたシーリングユニットは、古里原発3号機では昨年5月から、霊光原発では昨年9月から使用されていた。

 検察は、原発に部品を納入するS社が「原発ロビイスト」として知られるY容疑者=拘束済み=に、納入企業選定の見返りに5億ウォン(約3600万円)を支払った容疑について調査する過程で、今回の問題を突き止めた。普段から政治家と親しい関係にあることをちらつかせていたY容疑者は以前、シイタケを輸出するビジネスを手掛けていたという。Y容疑者についてはそれ以外の容疑は明らかになっていないが、韓国水力原子力と納入業者の取引内容が記載された資料を入手した検察が、この資料の内容について調べているうちに、各原発での納入汚職が相次いで発覚したという。捜査に当たっている蔚山地検の関係者は「汚職の伏魔殿(魔物がひそんでいる殿堂)のようだ」と話した。

蔚山= 金学賛(キム・ハクチャン)記者
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