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2012年4月28日11時39分

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最悪な主人公 でも共感 「リーガル・ハイ」主演の堺雅人

写真:堺雅人さん拡大堺雅人さん

 情熱を秘めた「静」。そんな気がした。

 法廷を舞台にした「リーガル・ハイ」(フジ系、火曜夜9時)で演じる古美門(こみかど)研介は、突然大声を出す、悪態をつく、人をバカにする、勝った者こそが正義と言う。最悪な弁護士だ。ところが……

 「まっとうな人間です。大人としても社会人としても成熟した考えの持ち主です」。優しい目できっぱりと言われた。驚いた。「人は何が正義か決められない。でも誰かが決断を下さなければならない。古美門はそう考える。共感できますね」。横を向いてしばらく考えた後、一つ一つの言葉をかみしめるように答えた。

 初めての弁護士役。本人いわく「闘争心はあまりない。ケンカもしたくない」。ただ、一つ挑んでいることがある。法廷用語が連なる長いせりふを早口でまくし立てることだ。共演者も絶賛。監督にも「これ以上早いとテロップをいれなきゃいけない」と言わせた。「自分史上最速を目指したい。でも、だめならすぐあきらめます。ただの個人的な挑戦。それがドラマに合わなければ、すぐ変える」

 映画賞や主演男優賞など数々の賞をとってきた。いい人、悪い人、普通の人。どんな役でもこなす。俳優・堺雅人とは。

 「個性的でもないし、平凡な役者です。俳優とすら思っていない。現場が終われば失業しますから」。ひたすらに謙虚だ。

 8・2分けの不思議な髪形の理由を聞いたとき、それを確信した。「遊びがいのあるおもちゃを見つけたみたいに、みんなで相談して作り上げました。びっくりさせましたか。それは失礼しました」

(文・江戸川夏樹 写真・郭允)

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