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最終更新:2012年4月28日(土) 6時53分

核燃料サイクル新試算、「地下処分が安価」

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 使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」について、国の原子力委員会は、すべて再処理する場合と、地下に埋めて処分する場合では、原発の稼働率にかかわらず、そのまま地下に埋めた方がコストが安いという、新しい試算を発表しました。

 これまで政府は、使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出して再利用する「核燃料サイクル」を推進してきましたが、福島第一原発の事故を機に見直し作業を行っています。

 原子力委員会は、前回の会合で使用済み核燃料を、すべて再処理した場合と、そのまま地下に埋めて処分した場合のほか、両方を併存する場合の3つのパターンのコストを計算して公表しました。

 しかし、計算方法に異論が出たことから、「今後、国民が負担する費用」を計算し直したところ、原発の稼働率にかかわらず、再処理するよりも、そのまま地下に埋めて処分したほうが、およそ2.8兆円から4.7兆円、安くなるという結果となりました。

 委員会では、こうしたデータを参考にしながら、今後も再処理を続けるかどうかについて議論を進め、来月上旬に結論を出すことにしています。(27日22:05)

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