鹿児島信用金庫(本店・鹿児島市)は27日、金庫室の現金管理を委託していた子会社の50歳代の元課長が15年半にわたり総額7546万円を着服していたと発表した。
元課長は昨年12月頃から入院。1月2日に直属の部下を呼んで告白したという。翌3日に死亡し、同日付で懲戒解雇された。
同信金によると、元課長は「かしんビジネスサービス」(同市)の現金管理責任者で、1996年5月〜昨年11月、金庫室に現金を納める際、5円硬貨4000枚(計2万円)入りの麻袋を「500円硬貨2000枚(計100万円)入り」として帳簿に現金残高を記入。差額の98万円を計77回にわたって着服していたという。同信金は毎月の監査で麻袋の中身を確認していなかった。
同信金は発覚後、現金管理は職員が直接行うよう改めた。これまでに元課長の遺族が約3000万円を返済しており、刑事告訴はしない方針。