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夏の電力「厳しい水準」 東北電社長、節電要請へ
東北電力の海輪誠社長は27日の定例記者会見で、原発の運転停止が続くことを想定した今夏の電力需給見通しについて「万全という状況ではない。厳しい水準と理解いただきたい」と述べ、供給力の増強に努めるとともに、可能な範囲での節電を利用者に求める考えを示した。 同社が23日発表した見通しでは、8月に2010年並みの猛暑となった場合、節電がなければ需給は9万キロワットの不足となる。ただ企業や家庭から50万キロワット程度の節電の協力が得られれば、供給力が最大需要を41万キロワット上回るとしていた。 海輪社長は「(供給余力として)41万キロワットでは脆弱(ぜいじゃく)と感じる。老朽化した火力のフル稼働が続くなど問題もある」と強調した。 女川原発(宮城県女川町、石巻市)と東通原発(青森県東通村)にも言及。「ベース(基本)電源として原発の再稼働は必要」と語り、安全対策や地域住民の理解を得る活動に力を入れる考えも示した。 今夏の供給力として見込む福島県内の水力発電所の一部は、昨夏に発電用のダム流域などで豪雨被害を受けた住民らの理解が得られず、運転再開のめどがたっていない。これについては「地元に理解をいただくための説明をし、夏場の稼働につなげたい」とした。
2012年04月28日土曜日
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