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東北電力、赤字2319億円 2期連続、過去最大

 東北電力は27日、2012年3月期連結決算を発表した。2319億600万円の純損失となり、赤字幅は前期の337億700万円を大幅に上回って過去最大を更新した。純損失の計上は2期連続。東日本大震災で被災した火力発電所などの復旧費用や、原発停止を受けた火力発電の燃料費増が影響した。厳しい収支状況を受け、年間配当は無配とした。年間での無配は創業年度(1952年3月期)を除くと初めて。
 売上高は前期比1.4%減の1兆6849億4300万円で、2年ぶりの減収。震災や利用者の節電の影響が大きく、販売電力量は前年比8.9%のマイナスとなった。
 経常損益は前期の802億8700万円の黒字から、過去最大となる1764億6800万円の赤字に転落した。約960億円の経費削減に努めたが、火力発電用の燃料費が74.9%増の5124億7000万円となったことが響いた。
 災害に伴う特別損失として、被災した発電施設の復旧費など1010億5800万円を計上。主な内訳は、原町(南相馬市)など火力が約554億円、原発が約197億円、昨年7月の新潟・福島豪雨で被災した水力が約165億円となった。
 13年3月期の連結業績見通しは、電力需要や原発の再稼働の見通しが不透明なため「未定」とした。
 記者会見した海輪誠社長は「過去最大の赤字は非常に残念。経営の効率化を進め、被災した発電設備を早期に復旧させて収支改善に努めたい」と強調。厳しい収支を受けた電気料金改定については「復興の足を引っ張る値上げは、極力回避する」と述べた。
 海輪社長は昨年11月から実施している役員報酬の自主返上(最大で年収の20%)を継続する方針も示した。
 東北電の連結対象子会社はユアテックなど41社。


2012年04月28日土曜日


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