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'12/4/26

「法律違反の疑い強い」 連絡先漏えいで京都府警監察官

 京都府亀岡市で集団登校中の児童らの列に軽乗用車が突っ込み、10人が死傷した事故で、亀岡署の大棚吉一おおたな・よしかず署長は26日未明、記者会見し、署員が容疑者の少年(18)=自動車運転過失致死傷などの容疑で送検=の父親に、亡くなった松村幸姫まつむら・ゆきひさん(26)と小谷真緒おだに・まおさん(7)ら被害者全員の連絡先を教えていたことを明らかにした。

 署長は「この時期に被害者のことを考えず、伝えてしまい、ご家族や被害者を傷つけ申し訳ない」と謝罪。「少年の父親に24日午前、被害者10人全員分の名前と住所と電話番号を口頭で教えた」と明らかにした。連絡先を教えた署員の具体的な所属や氏名は明かさなかった。少年の父親から「謝罪をしたいので、連絡先を教えてほしい」と求められたため教えたとしている。

 京都府警の西村元希にしむら・もとき首席監察官は26日の記者会見で「今回の事案は絶対にあってはならない、法律違反の疑いが強い事案。捜査・調査を尽くし、厳正に対応していく」と述べた。府警の安森智司やすもり・さとし本部長は26日、取材に対し「あってはならないことで遺族の方には申し訳ない」とした。

 松村さんの遺族によると、24日と25日に幸姫さんの携帯に電話があった。少年の父親が名乗り「お通夜に行きたい」と話し、電話番号は警察から聞いたと説明したという。遺族側が亀岡署に説明を求めると、伝えたことを認め、署長らが自宅に来て謝罪した。

 府警は26日、自動車運転過失致死傷などの容疑で、亀岡市内の少年の自宅を家宅捜索。警察からの説明に同席していたという少年の伯父は「ご遺族の心情を配慮しておらず、申し訳ない」と話し、連絡先を聞いた相手については「覚えていない」とした。

 府警では4月に起きた京都・祇園の暴走事故の夜、本部長や交通部長らが飲酒する不祥事が発覚している。




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