日本文学研究者 ドナルド・キーン
NHKBSプレミアム
4月30日(月) 午前10:30~11:59
このほど日本国籍を取得し念願の日本人になったキーンさんに、春を迎えたばかりの
京都・銀閣寺で話を伺った。1940年に「源氏物語」の英訳本と出会ったことから日本文学に
魅せられて70年余り、海外に日本文学を広く紹介してきたキーンさん。戦後間もなく留学した
京都で、足利義政が創りあげた「銀閣寺」で育まれた東山文化~茶道、華道、能、連歌など
侘び寂びの世界に出会い、“ここに住みたい”と思うようになったという。
キーンさんは、日本史ではほとんど注目されることのない足利義政に注目し、私たちが今日
『日本的』と思っているもののほとんどは、この東山文化から生まれたものと称える。また戦
時中に米軍で捕虜の通訳や日本語文書の翻訳を行っていたキーンさんは、日本兵士の日記
を読んだことから、日本人の日記を文学として高く評価し、中でも高見順の「敗戦日記」に書か
れた日本人の姿に強く心惹かれ、共感したという。海外の文学も広く知るキーンさんならでは
の目線で捉えた日本文学、日本人についての思い、東日本大震災後に日本への永住・国籍
取得を決意したいきさつなどを語る。
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