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新世代が歌うヒット作カバー

オリジナル コンフィデンス 4月17日(火)17時19分配信

 昨年デビュー35周年を迎えた渥美二郎は記念アルバム『演歌師PART1』で「有楽町で逢いましょう」「黒い花びら」などを、流しの経験を活かしギター弾き語りでカバー。風莉じん、愛希れいかなどタカラジェンヌは「ルビーの指環」「守ってあげたい」他を収録した『OLDIES-TAKARAZUKA NATSUMERO SONG-』を今年1月11日に発売。

 一青窈も4月18日に「喝采」「他人の関係」など11曲を収めた『歌窈曲』を発売と、坂本冬美や由紀さおりの成功が刺激になったか、昭和歌謡の名曲をアルバムなどで取り上げるアーティストが増えているが、ヒット曲のカバー企画は作品にファンが付いているため、新人がPRするのに有効。この1、2年を見ても清水博正の『魂の歌〜きずな〜』(2012年3月7日)、カレンの『カレンの演歌がいっぱい』シリーズ(09年12月9日)、三山ひろしの『歌い継ぐ!昭和の流行歌』(10年3月3日発売)、大江裕の『演歌大将・大江裕〜日本列島 歌飛脚I〜』(10年4月7日)などが発売され、ファン層の拡大に貢献している。

 カバー企画は、楽曲の知名度を借りられるのと同時にオリジナルと比較される両刃の剣なのだが、安定した歌唱力が前提の演歌・歌謡系には大きな不安はない。最近でも岩佐美咲がシングル「無人駅」のカップリングで「瀬戸の花嫁」や「翼をください」を収録。カレンも「純情花吹雪」に「北国行きで」を収めている。17歳の岩佐と、18歳のカレン。共に若い世代の注目・人気を集めるのと同時に、アダルト層を取り込むのに昭和のヒット曲が役立つはず。名作歌謡の力を借りて新人たちは成長を重ね、そして彼らによって、名曲は新たな時代へと歌い継がれていく。

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最終更新:4月17日(火)17時19分

オリジナル コンフィデンス

 

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オリコン・エンタテインメント

4月16日・4月16日号

4,900円(税込)

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●『クレオパトラな女たち』
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