雨の中無念の死を悼む 亀岡事故、通夜
京都府亀岡市篠町で集団登校中の児童らが軽乗用車にはねられ、10人が死傷した事故で、亡くなった松村幸姫さん(26)と小谷真緒さん(7)の通夜が26日、亀岡市余部町の斎場で営まれた。雨脚が強まる肌寒さの中、一瞬の惨劇で命を奪われた2人の死を多くの参列者が悼んだ。
松村さんの通夜では、幸姫さんの遺影の近くに、妊娠7カ月で亡くなったおなかの赤ちゃんの名前として「愛鈴(ありん)」と書かれていた。夫の晶史さん(28)は「事故の前に長女の蒼愛(そあら)が名付けて妻が賛同した。私が漢字を決めた」と声を落とした。松村さんと親交のあった女性(61)は「よく気遣いしてくれる方だった。無念だったでしょう」と顔を覆った。
同じ斎場の別会場であった小谷さんの通夜には、笑顔の遺影のほか、旅行時の写真が並べられたという。小谷さんの祖母の知人の宮崎昭典さん(62)=京都市西京区=は「真緒ちゃんは泣いている子がいれば、手をつないであげる優しい子だった」と語った。
【 2012年04月26日 23時00分 】