法テラスを提訴:常勤弁護士が残業代支払い求め
毎日新聞 2012年04月24日 20時37分
身近な紛争解決のため国が設立した日本司法支援センター(法テラス、本部・東京都)が、常勤弁護士に超過勤務手当を支払わないのは違法だとして、法テラス八戸法律事務所(青森県八戸市)の安達史郎弁護士が残業代など約213万円の支払いを求める訴訟を八戸簡裁に起こした。法テラス本部によると、常勤弁護士が残業代を求める訴えを起こしたのは全国初だという。
訴状によると、安達弁護士は、同事務所長だった10年1月〜11年11月、就業規則で定められた1日の勤務時間(7.5時間)を超えて勤務した分の残業代約108万円と、労働基準法に基づき請求できる「付加金」約104万円の支払いを求めている。安達弁護士は「常勤弁護士は労基法上の管理監督者には当たらない」として、「名ばかり管理職」と主張、法テラス本部総務部は「管理監督の立場にあり、手当を支払う必要はない」としている。
法テラスは06年10月から業務を始め、弁護士が身近なトラブルの解決にあたっている。【神崎修一】