NHK福島県のニュース　福島放送局

• 
• 

スポット除染の新技術実験

市の全域で除染を進めている伊達市は、除染を効率的に進めるため、２６日に放射線量の高い場所を見つけて地図化する新たなシステムの実験を行いました。
伊達市は局所的に放射線量の高い地域を抱え、去年１０月から市の全域で除染を進めていますが、時間がかかり除染で出る大量の土などが出ることが大きな課題となっています。このため市では２つの民間企業の協力を得て、２６日に新たなシステムの実験を市内の住宅で行いました。
実験では線量の高さに応じて色がつくカメラで敷地内を撮影し、高いと判断された場所の線量の値を測定した上でその値と位置の情報をデータセンターに送信します。そして、高いと判断された庭の一角の土だけを削り取った結果、線量は除染前に比べて７０％以上減少しました。
新たなシステムでは送信されたデータが自動的に地図化され、市では、この地図を元に線量が高い場所を優先的に除染すれば除去する土などが減少し、効率的に作業が進められるとしています。
市では国と県に対し、財政的な支援を要望することにしていて、除染を担当する伊達市の半澤隆宏次長は「放射能は目に見えないので住民からは全部除去してほしいという風になりがちだが、線量が低い場所もあり、このシステムで廃棄物の減量化につなげたい」と話しています。

04月26日　19時23分

•