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中間貯蔵 具体的協議進まず

中間貯蔵 具体的協議進まず

原発周辺の自治体が抱える課題について、福島県と双葉郡の8町村長が、意見を交わす初めての会合が26日に開かれ、除染で出る土を保管する中間貯蔵施設について、賠償や除染などの問題の解決が先決だとして具体的な協議までは進みませんでした。
中間貯蔵施設は除染で出る大量の土などを、最終処分場ができるまでの間保管するもので、国は先月、双葉町、大熊町、楢葉町の3か所に分けて設置する案を示し、地元への理解を求めています。
これを受けて26日、福島県と双葉郡の8町村長が、中間貯蔵施設など双葉郡が抱える課題について意見を交わす初めての会合が福島市で開かれました。
会合では佐藤知事が「双葉郡が抱える課題を解決していくために課題を共有し、わたしが先頭に立って、皆さんと一緒に努力していきたい」とあいさつしました。
このあと会合は非公開で行われ、出席者によりますと国に対し双葉郡全体で雇用の確保などについて、具体的な検討を進めるよう求めているものの、進んでいないことや、賠償や除染などの問題も十分解決していない段階では中間貯蔵施設の問題も前進しない、といった意見が出されたということです。
このため、会合では中間貯蔵施設をめぐる具体的な協議までは進みませんでした。
富岡町の遠藤勝也町長は「双葉郡の将来像や賠償の問題について国が十分な回答を示していないにも関わらず、中間貯蔵施設の話を前に進めることはできない。一方、双葉郡の8町村が連携して、国との協議に臨んでいくことをきょう確認できたのはたいへん意義があると思う」と話していました。
大熊町の渡辺利綱町長は、中間貯蔵施設の設置をめぐる問題について、「互いに課題を共有して、県にリーダーシップをとってもらう方向性を確認したが、具体的な議論は進まなかった」と話していました。
浪江町の馬場有町長は、「中間貯蔵施設の設置にともなって双葉郡に研究施設だけをもってきても雇用の創出にはならない。放射能対策や住民の生活の再建とともに、郡内に集積した産業を誘致すべきだ」と話していました。
双葉町の井戸川克隆町長は「賠償が進まない中で、中間貯蔵施設などの問題が上から目線で押しつけられることはあってはならない。今後、双葉郡全体で課題を出し合って共有し、国と具体的な交渉をしていくことになる。知事にも議論の中心になって我々を引っ張って頂きたい」と話していました。

04月26日 19時23分

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