「マチヲゲンキニ」することこそ僕の使命！と感じ、1997年ドリームアンドモアを立ち上げて以来「コミュニティーにフィットする小回りのきくメディアをつくる」ことと、「才能ある若手アーティストたちに活躍のチャンスをつくる」ことをテーマに、これまでお話ししたような「マチヲゲンキニ」するプロジェクトに挑戦してきました。
 
しかし、前回お話しした「OSAKA LIFESTYLE COLLECTION 2006 o・ migoto」を終え、僕たちが目指すビジョンと、主催関係団体の思惑の溝を埋めることができず、目標に掲げた“大阪のライフスタイル産業の活性化“へのほんの一歩を踏み出したに過ぎない状況のまま、せっかく動き出したこの流れを止めてしまうことは、とても心残りでした。
こうした想いを同じくする「o・ migoto」で出会った人たちと共に、民間企業の力でできることは民間が主体となって、大阪の街やファッション業界を盛り上げていこうと、ファッションイベント「O.F.F.」や「M.F.F.」を立ち上げ、ファッションを中心とする大阪のライフスタイル産業の活性化に取り組みました。
 
そして、ファッションプロデュースを手掛ける機会が増え、ファッションの世界を知るほどに、僕自身がファッション業界の中枢に身を置き、さらにスキルアップする方法はないものか？ということを強く意識するようになったのです。
 
ドラムカンメディア設立
僕がステップアップのための最高のコラボレーション相手として考えたのが、「o・ migoto」でコレクションの演出を手掛けたDRUMCAMでした。
DRUMCAMは、PARIS、MIMLANO、LONDON、N.Y、TOKYOでのコレクションをはじめ、東京ガールズコレクション（TGC）の総合演出を手掛けるなど、ファッションイベント、パーティーなどのプロデュースを手掛ける、トップレベルのクリエイティブ集団です。
 
僕は、DRUMCAMの代表である田村氏に、「ファッション業界におけるコレクションのカタチも、従来の業界を対象としたものから、一般消費者に向けたスタイルへと移りはじめた今、一般の顧客に向けてのプロモーションや仕掛けづくりが重要になる。
そこに、ドリームアンドモアの持つプロモーション能力とメディア開発能力、さらに若手アーティストサポートプロジェクトstarfactory*のクリエイティブ力をミックスさせ、ファッションのフィルターを通したライフスタイル全般の “ファッションプロモーション”や“ファッションメディアミックス展開”を手掛けるファッションメディアプロデュースカンパニーをつくりたい！」という気持ちをぶつけました。
 
田村氏は僕の想いに共感してくれ、意気投合した僕たちは、2007年2月、ファッションプロモーション、ファッションメディア開発等を目指すべく、『株式会社ドラムカンメディア』を設立しました。
このタッグにより、両者のこれまで手の届きにくかった部分を互いが補い合い、よりスケールの大きな「マチヲゲンキニ」する仕掛けが可能となったのです。
 
こうしてドラムカンメディアが手掛けてきたプロジェクトをいくつかご紹介させていただきたいと思います。
 
NAGOYA COLLECTION
2007年より名古屋で開催した、「ナゴヤコレクション」は、名古屋のファッションシーンをつくり、ムーブメントを起こすことで「マチヲゲンキニ」することを目指した都市回遊型ファッションウィークです。
このナゴヤコレクションでは、オリジナルのフリーペーパーから情報発信すると同時に、そのコンテンツを、全国誌や地方誌と連動したり、地元TV局やFM局との番組連動することによるメディアミックス展開を試みました。
そして、街中の百貨店やファッションビルを繋ぐサーキットスタイルのコレクション。名古屋の選ばれたセレブリティのみを招待し、「Dior」を招聘したコレクションを開催。名古屋の若い女性たちで熱狂的な盛り上がりを見せ、ナゴヤでも新たなファッションムーブメントをつくりました。
 
チャリティーアートイベント”bungalow50”
2008年3月には、アパレルカンパニーのJUNグループ様が設立50周年を記念して開催された、チャリティーアートイベント”bungalow50”のプロデュースに関わらさせていただくことに。
これは、俳優、モデル、タレント、建築家、ファッションデザイナーなど著名人50人が、Tシャツをモチーフにアート作品を制作。後日それをオークションし、ユニセフと国境なき医師団日本に寄付するというチャリティーアートイベントです。
この企画では、著名人50人のブッキング、キュレーションと、アートイベントのプロデュースをDRUMCANが一手に担い、イベント告知のためのタブロイドの企画、発行とPRにはドリームアンドモアのノウハウを発揮。メッセージ性が強く注目度の高いイベントとなりました。
 
また、今や情報発信メディアとして欠かすことのできないWebやモバイルを活用したプロジェクトも次々にスタートしています。
 
キセカエ★コレクション〈http://kisecolle.com〉
流行のファッションに敏感な若い女性たちは、ケータイもファッションの一部として自分流にデコレーションしています。こうしたユーザーをターゲットに2009年10月よりスタートしたのが「キセカエ★コレクション」です。

これは、i-mode(docomo)、EZ web(au by KDDI)、Yahoo!ケータイ（Softbank）の公式サイトとして展開し、ケータイ の待受画面やメニュー画面、メール発着信画面などをお気に入りのブランド仕様にカスタマイズできるファッションブランドに特化したキセカエツール総合携帯サイトです。

現在「HYSTERIC  GLAMOUR」、「Another Edition」、「rich」、「chesty」など、おしゃれな女性に人気のある30以上の有名ファッションブランドが、キセカエツールを提供しており、ブランドにとってもイメージの訴求や、認知度アップにもつながると大変好評で、提供ブランドも続々と増えています。
 
dress☆up! 〈http://drsup.jp〉
2009年7月より、日本ヒューレット・パッカード株式会社と共同で、日本初となるファッションブロガーのためのブログポータルサイト「dress☆up!」をオープン。
ファッション好きの若い女性を中心とする登録ブロガーのブログ内で紹介された洋服やアイテムを紹介することで、ファッションの「いま」をリアルタイムに表示する、新しいタイプのファッションサイトです。

また、サイト内にはファッション業界関係者のブログを集めたコーナー「Fashionista」を設け、彼女たちが自らのブログで発信しているファッション情報を公開し、自身のブランドのプロモーションとしても機能しています。
さらに、12月8日よりオンラインストア「dress☆up! Fashion Blogger’s Store」〈http://fbstore.drsup.jp〉がオープンし、ファッションブランドとのコラボアイテムなど、限定商品の販売をスタートしました。
一般ユーザーとファッション業界をつなぐ新しいコミュニケーションスタイルである「dress☆up!」は、効率的かつ新しいプロモーション手法として、早くもファッション業界の注目を集めはじめています。
 
 
さて、これまで6回にわたり、僕が手掛けてきた、「マチヲゲンキニ」するプロジェクトの回想にお付き合いいただきありがとうございました。
僕自身、これまでの経験や当時の想いを思い起こすことにより、また新たな闘志が漲り、「“不況、不況”と嘆くよりも、その先にある光を目指して突き進み、街に灯りをともしていきたい！」その想いで、これからも走り続けようと、決意を新たにしました。
そして2010年も、新たなプロジェクトを続々と計画しています。僕たちと一緒になって「マチヲゲンキニ」したいという企業様は、ぜひコチラまでご連絡ださい！
（sugimoto@dream-more.com）