キーワード解説集
あ行
- 違法配信からの個人的ダウンロードの違法化
- 平成22年1月の法律改正により、インターネット上で著作権を侵害して配信されている音楽・映像等について、その事実を知りながら無断でダウンロードを行うことは私的使用のためであっても違法とするとされました。
- 違法配信
- インターネット上で、著作者等の許可を得ることなく勝手に音楽や映画などが多数配信されていることが問題になっています。このような違法配信が広まると、音楽や映画を作る会社が大きな経済的損害を受け、作る人たちのモチベーション低下を招き、質のよい作品が減り、結局は日本の文化芸術の衰退を招くことになります。ですから、違法配信されている音楽などはを、個人的な利用であってもダウンロードしてはいけないのです。
- 引用
-
権利制限規定の一つです。例えば学術論文を創作する際に自説を補強等するために、一定の条件の下で自分の著作物の中に、他人の著作物を無断で掲載することができます。
【条件】
- 引用する資料等は既に公表されているものであること
- 「公正な慣行」に合致すること
- 報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること
- 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
- カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
- 引用を行う必然性があること
- 出所の明示が必要(複製以外はその慣行があるとき)
- 映画の著作物
- 映画館で上映される「劇映画」が典型的なものですが、著作権法では、「映画の効果に類似する視覚的又は聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含む」と定義し、映画の概念を広く捉えています。例えば、テレビドラマ、コマーシャルフィルム、ホームビデオで撮影した影像なども含まれます。また、判例により、ゲームソフトの映像部分も映画の著作物であるとされています。
- 映画の著作物の著作権の帰属
- 他の著作物と異なり、「映画の著作物」の著作権は以下のように帰属します。
- 個人が、自分だけで「映画の著作物」を創った場合、その人が著作者となり、「著作者の権利」の全部(「著作者人格権」及び「財産権」)を持つことになります。
- 映画会社が、社員だけで「映画の著作物」を創った場合、「法人著作」となり、映画会社が「著作者の権利」の全部(「著作者人格権」及び「財産権」)を持つことになります。
- 映画会社が、外部の映画監督等に依頼して「映画の著作物」を創った場合、「著作者の権利」のうち「財産権」の部分が、自動的に著作者である監督等から映画会社に移ることとされており、このため、映画会社が「財産権」を持ち、監督等は「著作者人格権」のみを持つことになります。
- 映画の著作物の著作者
- 「プロデューサー」、「監督」、「撮影監督」、「美術監督」など、映画の著作物の「全体的形成に創作的に寄与した者」が著作者となります。原作、脚本、映画音楽など、映画の中に「部品」などとして取り込まれている著作物の著作者は、全体としての「映画」の著作者ではありません。ただし、映画をコピーたり上映したりするときには、これらの「部品」なども同時にコピー、上映されるため、これらの人々の了解も得ることが必要です。
- エルマーク
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レコード会社や映画会社、映像製作会社との契約によってインターネット上に配信されている、正規の楽曲や映像などに表示されるマークで、一般社団法人 日本レコード協会が発行しています。
http://www.riaj.or.jp/shikibetsu/